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2026.08.16

【2026年最新】アメックス全種類を徹底比較!おすすめランキング12選|年会費とマイルの違いを解説

アメックス全種類を徹底比較!おすすめランキング12選|年会費とマイルの違いを解説

本記事はプロモーションを含みます

アメックスと聞くと、緑・金・プラチナのカードフェイスや、空港ラウンジで使えるステータスカードというイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。ただ、いざ申し込もうとすると「種類が多すぎて、どれが自分に合うのか分からない」という壁にぶつかります。

アメックスには、アメリカン・エキスプレス自身が発行するプロパーカードのほか、ANA・デルタ航空といった航空会社との提携カード、マリオットやヒルトンなどホテルとの提携カード、クレディセゾンが発行する年会費が抑えめのカードまで、性格のまったく違うラインナップが並んでいます。年会費は月1,100円から16万5,000円まで、じつに10倍以上の開きがあります。

そこでこの記事では、2026年8月時点の最新情報をもとに、アメックスの種類を5系統に整理したうえで、おすすめの12枚をランキング形式で徹底比較します。年会費・ポイントとマイル・空港ラウンジ・ホテル特典の違いはもちろん、目的別のおすすめや、年会費の元が取れるかどうかの損益分岐点、2枚持ちの組み合わせ、審査の流れまで踏み込んで解説します。

一般社団法人日本クレジット協会のクレジットカード発行枚数調査によると、2025年3月末時点の国内発行枚数は3億2,057万枚と、成人1人あたり3枚以上が当たり前の時代になりました。だからこそ、1枚1枚を目的別に選び分けることが、年会費を無駄にしないコツになります。

最後まで読めば、自分の使い方に合うアメックスが1枚に絞り込め、年会費以上の価値を引き出せるようになります。まずは主要カードのスペックを一覧で確認してみましょう。

カード 年会費(税込) ポイント・マイル 主な特典 系統
アメックス・ゴールド・プリファード
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード
39,600円 100円=1ポイント 年200万円利用で無料宿泊、プライオリティ・パス年2回無料 プロパー
アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード
アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード
165,000円 100円=1ポイント コンシェルジュ、ホテル上級会員、ラウンジ無制限 プロパー
アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード
アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード
月1,100円 100円=1ポイント 空港ラウンジ同伴1名無料、スマホ保険 プロパー
ANA アメックスカード
ANAアメリカン・エキスプレス・カード
7,700円 マイル還元1.0% 入会・継続1,000マイル、フライトボーナス10% 航空提携
ANA アメックス ゴールドカード
ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード
34,100円 マイル還元1.0%〜 マイル移行手数料無料、フライトボーナス25% 航空提携
Marriott Bonvoy アメックス・プレミアム
Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード
82,500円 100円=3ポイント ゴールドエリート、年400万円で無料宿泊 ホテル提携
Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カード
Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カード
34,100円 100円=2ポイント ゴールドエリート、年250万円で無料宿泊 ホテル提携
ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード
ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード
66,000円 100円=3ポイント ゴールド自動付帯、年200万円でダイヤモンド ホテル提携
ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・カード
ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・カード
16,500円 100円=2ポイント ゴールド自動付帯、年150万円で無料宿泊 ホテル提携
デルタ スカイマイル アメックス ゴールドカード
デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード
28,600円 マイル還元1.0%〜 ゴールドメダリオン1年、毎年3,000マイル 航空提携
セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード
セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード
11,000円
(年1回利用で翌年無料)
国内1.5倍・海外2倍 プライオリティ・パス無料、国内ラウンジ年2回 セゾン発行
セゾンパール・アメックス
セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード
1,100円
(年1回利用で翌年無料)
QUICPay利用で2.0% 最短5分でデジタル発行、永久不滅ポイント セゾン発行

アメックスの種類は大きく5系統!プロパーカードと提携カードの違い

アメックスの種類が分かりにくい最大の理由は、発行会社が1社ではないことにあります。アメリカン・エキスプレス・インターナショナル自身が発行するカードもあれば、クレディセゾンが発行するカードもあり、それぞれ年会費の水準もポイント制度もまったく別物です。

まずは全体像を、プロパー・航空会社提携・ホテル提携・流通金融系・ビジネスの5系統に整理してみましょう。ここが理解できると、この後のランキングの見え方が一気に変わります。

プロパーカード|アメックスが自社で発行するステータスの本流

プロパーカードとは、アメリカン・エキスプレス・インターナショナルが自社で発行しているカードのことです。個人向けにはグリーン・カード、ゴールド・プリファード・カード、プラチナ・カード、そして招待制のセンチュリオン・カードが並びます。

プロパーカードの共通点は、貯まるポイントがメンバーシップ・リワードであること、そして旅行・エンターテインメント関連のサービスが手厚いことです。カードで貯めたポイントは、ANA・JAL・デルタ航空をはじめとする提携航空会社13社のマイルや、マリオットやヒルトンのホテルポイントに交換できます。JALマイレージバンクへの移行はのちに加わった提携先で、ANA一択だった時代と比べて出口が広がりました。「メンバーシップ・リワード・プラス」に登録すればポイントの有効期限が無期限になり、交換レートも上がる仕組みです。

なお、長らく定番だったアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード(年会費31,900円)は2024年2月20日に新規申し込みの受付を終了し、後継としてメタル製のゴールド・プリファード・カードが登場しました。いま新規で申し込めるプロパーのゴールドはゴールド・プリファード・カード1択で、旧ゴールド会員は切り替え申し込みでアップグレードできます。

航空会社の提携カード|フライトマイルが厚く貯まる

航空会社との提携カードは、カード利用でそのまま航空会社のマイルが貯まるのが最大の特徴です。アメックスが日本で発行しているのは、ANAとの提携カード(一般・ゴールド・プレミアム)と、デルタ航空との提携カード(一般・ゴールド)が中心になります。

このタイプの強みは、日常の買い物で貯まるマイルに加えて、搭乗時にフライトボーナスマイルが上乗せされることです。ANAアメリカン・エキスプレス・カードなら区間基本マイレージの10%、ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードなら25%が上乗せされます。さらに、入会時と毎年の継続時にボーナスマイルがもらえるため、飛行機に乗らない年でも一定のマイルが積み上がります。

注意したいのは、ポイントをANAマイルに移行するときの条件がカードによって大きく違う点です。グリーンやゴールド・プリファードなどのプロパーカードは年5,500円(税込)のポイント移行コース登録が必要で、しかも移行できるのは年間40,000マイルまで(プロパーカードを複数枚持っていても合算で40,000マイルまで)に制限されます。ANAアメリカン・エキスプレス・カード(一般)は年6,600円(税込)の登録が必要になる代わりに、年間の移行上限はありません。ANAマイルを本気で貯めるなら、移行コースの登録費すらかからないANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードが最も効率的です。

ホテルの提携カード|上級会員資格と無料宿泊が付く

ホテル提携カードは、持っているだけでホテルチェーンの上級会員資格が手に入るという、他系統にはない価値を持っています。日本ではマリオット系のMarriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カードとプレミアム・カード、ヒルトン系のヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・カードとプレミアム・カードの4枚が中心です。

たとえばヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・カードは、本来なら年間15回の滞在または25泊(もしくは年間の対象利用額6,000米ドル)が必要なゴールドステータスが持つだけで付帯します。ゴールドになると朝食無料や客室アップグレードの対象になるため、年に2〜3回ヒルトン系に泊まるだけで年会費16,500円は十分に見合う計算です。なおヒルトン・オナーズは2026年に会員制度が刷新され、ゴールドとダイヤモンドの達成条件が緩和された一方、最上級として「ダイヤモンド・リザーブ」が新設されました(ダイヤモンド・リザーブはカード特典では取得できません)。

もう一つの魅力が、年間の利用額に応じてもらえる無料宿泊特典です。Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カードは年間250万円の利用で最大50,000ポイントまでの無料宿泊特典、プレミアム・カードは年間400万円の利用で最大75,000ポイントまでの無料宿泊特典がもらえます。ハイシーズンのリゾートホテルに充てれば、1泊で数万円分の価値になることも珍しくありません。

セゾンなど流通・金融の提携カード|年会費を抑えてアメックスを持てる

アメックスのカードフェイスでありながら、発行するのは株式会社クレディセゾンというカード群です。セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード、セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード、セゾンローズゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード、セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードなどが該当します。

このタイプの魅力は、なんといっても年会費のハードルの低さです。セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カードは年1回でも利用すれば翌年の年会費が無料になり、セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードも同じく前年に1回以上の利用があれば年会費11,000円(税込)が無料になります。プロパーの年会費に手が届かない人でも、アメックスのデザインと国際ブランドとしての利便性を実質負担ゼロで持てるわけです。

一方で、貯まるポイントはメンバーシップ・リワードではなく永久不滅ポイントであり、プロパー特有の手厚いトラベルサービスやプロテクション類も付きません。あくまで別ブランドのカードだと理解しておくと、期待値のズレが起きにくくなります。

ビジネスカード|法人・個人事業主向けのラインナップ

法人代表者や個人事業主向けには、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カード(年会費13,200円)、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード(年会費49,500円)、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード(年会費165,000円)が用意されています。

ビジネスカードの特徴は、登記簿謄本や決算書がなくても、代表者個人の信用情報を中心に審査してもらえるケースがある点です。開業したばかりでも申し込みやすく、経費をカードに集約すれば会計処理も一本化できます。ビジネス・ゴールド・カードは2025年3月のリニューアルで年会費が36,300円から49,500円に改定された代わりに、利用額に応じて国内ホテルの無料宿泊券「ビジネス・フリー・ステイ・ギフト」が最大2泊分もらえる内容へと強化されました。

なお法人カード全般の比較は法人クレジットカードのおすすめランキングで詳しく取り上げています。個人カードと法人カードのどちらを持つか迷っている段階なら、あわせて確認してみてください。

アメックスのランクと色の順番|グリーン・ゴールド・プラチナの格の違い

アメックスは色でランクが分かるカードとしても知られています。ただし、2024年以降にラインナップの入れ替えがあったため、昔から言われている序列がそのまま通用しない部分が出てきました。

ここでは現行のランク構成を整理し、混同されやすいゴールド・カードとゴールド・プリファード・カードの違い、そして上位カードの入手方法まで確認しておきましょう。

グリーンからセンチュリオンまでの序列をわかりやすく整理

プロパーカードの序列は、下からグリーン → ゴールド・プリファード → プラチナ → センチュリオンの4段階です。年会費で並べると、グリーンが月1,100円(年換算13,200円)、ゴールド・プリファードが39,600円、プラチナが165,000円と、上がるごとにおよそ3〜4倍ずつ跳ね上がります。

年会費が上がるほど強くなるのは、ホテル特典と空港ラウンジ、そしてコンシェルジュのような人的サービスです。グリーンは国内外の空港ラウンジを同伴者1名まで無料で使えるところまで、ゴールド・プリファードはそこに年200万円利用でもらえるホテル無料宿泊券とプライオリティ・パスの年2回無料が加わり、プラチナは無料宿泊券のグレードが上がったうえにプライオリティ・パスが回数無制限、さらに24時間対応のプラチナ・コンシェルジェ・デスクが付きます。

最上位のセンチュリオン・カード、いわゆるブラックカードは公式に年会費や入会条件が公表されていません。アメックス側からの招待がなければ申し込むことすらできない完全招待制で、金属製のカードフェイスとともに、アメックスの象徴的な存在になっています。ゴールドカードやプラチナカードの他社比較を先に押さえたい人は、ゴールドカードおすすめランキングプラチナカードおすすめランキングも参考になります。

ゴールド・カードとゴールド・プリファード・カードは何が違う?

いま最も混乱が起きやすいのがこの2枚です。結論から言うと、アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード(年会費31,900円)は2024年2月20日で新規募集を終了しており、現在申し込めるのは後継のゴールド・プリファード・カード(年会費39,600円)だけです。

違いは年会費が7,700円上がったことだけではありません。ゴールド・プリファード・カードは券面がプラスチックからメタル(金属)製に変わり、年間200万円以上の利用でカード継続時に国内対象ホテルの1泊2名分無料宿泊券「フリー・ステイ・ギフト」がもらえるようになりました。さらに、レストラン予約サービスのポケットコンシェルジュを通じた予約・決済で20%(年間最大10,000円)がキャッシュバックされるダイニング特典も追加されています。

プライオリティ・パスの扱いも変わりました。ゴールド・プリファード・カードではプライオリティ・パスの年会費が無料になったうえに、年2回までのラウンジ利用料も無料になります(3回目以降は1回あたり35米ドル)。旧ゴールド・カードを持ち続けている人は、年200万円前後を使う見込みがあるなら切り替えを検討する価値があります。

プラチナ・センチュリオンはインビテーションが必要なのか

かつてプラチナ・カードは招待制でしたが、現在はオンラインから誰でも直接申し込めます。グリーンやゴールド・プリファードを長く使って実績を積まなくても、審査に通れば1枚目としてプラチナを持つことも可能です。

その代わり、審査では相応の年収と支払い実績が見られます。明確な年収基準は公表されていませんが、年会費165,000円を継続的に負担できるかどうかが判断材料になるため、安定した収入と、延滞のないクレジットヒストリーが重要になります。自分の信用情報が気になる人は、指定信用情報機関であるCICの情報開示制度を使えば、インターネットから500円で確認できます。

一方、センチュリオン・カードは今もインビテーション(招待)制のままです。招待の条件は非公開ですが、プラチナ・カードで年間数百万円から1,000万円規模の利用を継続している会員に届くと言われています。狙って取りにいくカードというより、結果としてたどり着くカードだと考えておくとよいでしょう。

アメックスの種類を一覧で比較|年会費・還元率・特典の違い早見表

ここからは、切り口ごとに主要カードを横並びで比較していきます。アメックス選びでつまずくポイントは、年会費・ポイントとマイル・ラウンジと保険の3つに集約されるためです。

年会費が高いカードほど得というわけではありません。飛行機に乗らない人がANAゴールドを持っても宝の持ち腐れですし、年に1回しか旅行しない人にプラチナのラウンジ無制限は過剰です。自分がどこにお金を使っているかを思い浮かべながら読み進めてみてください。

年会費で比べる|月会費制のグリーンから16万円台のプラチナまで

アメックスの年会費は、実質無料から165,000円まで幅広く分布しています。金額だけを並べると次のようになります。

年会費帯 該当カード 特徴
実質無料 セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード、セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード 年1回の利用で翌年無料。まずアメックスを試したい人向け
1万円台まで アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード(月1,100円)、ANAアメリカン・エキスプレス・カード(7,700円)、ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・カード(16,500円) 特典を絞り、負担を抑えた入門クラス
3万円台 ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード(34,100円)、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カード(34,100円)、アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード(39,600円) ホテル無料宿泊やマイル優遇など、元を取れる特典が付く主力帯
6万〜8万円台 ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード(66,000円)、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード(82,500円) ホテル上級会員資格が主役。宿泊回数が多い人向け
16万円台 アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード(165,000円) コンシェルジュ・ラウンジ無制限・複数ホテルの上級会員をまとめて確保

注目したいのは、グリーン・カードが月会費制を採用していることです。月1,100円(税込)なので年換算では13,200円になりますが、まとまった金額を一度に払わずに済み、途中で解約した場合もその月までの負担で済みます。アメックスのサービスを試してみたい人にとって、心理的なハードルがかなり下がる仕組みです。

一方、家族カードの費用差も見落とせません。ゴールド・プリファード・カードは家族カードが2枚まで無料(3枚目以降は19,800円)、プラチナ・カードは4枚まで無料と、上位カードほど家族分がお得になります。夫婦や家族で使うなら、本会員の年会費だけでなく世帯合計でいくらかかるかで比べるのが正解です。

ポイントとマイルで比べる|メンバーシップ・リワードと提携マイルの差

アメックスのポイント制度は、大きく3種類に分かれます。プロパーカードとホテル・航空提携カードで貯まるものがまったく違うため、ここを取り違えると還元率の比較が成り立ちません。

ポイントの種類 貯まるカード 基本の貯まり方と使い道
メンバーシップ・リワード グリーン、ゴールド・プリファード、プラチナ、ビジネス系 100円=1ポイント。提携航空会社13社(ANA・JAL・デルタなど)のマイルやホテルポイント、支払い充当に交換できる
提携マイル・ホテルポイント ANAアメックス、デルタアメックス、Marriott Bonvoy、ヒルトン・オナーズ 利用額がそのままマイルやホテルポイントとして貯まる。交換の手間がなく取りこぼしが少ない
永久不滅ポイント セゾンパール、セゾンゴールド、セゾンローズゴールド 有効期限なし。国内利用1.5倍・海外2倍などセゾン独自の優遇がある

メンバーシップ・リワードは、交換先の自由度が圧倒的に高いのが強みです。ANAにもデルタにもマリオットにも寄せられるので、まだ貯める先を決めていない人には向いています。ただし、ポイントの有効期限は原則として最長3年である点と、プロパーカードからANAマイルへ移行するには別途年5,500円(税込)のポイント移行コース登録が必要で、移行できるのは年間40,000マイルまでという点は覚えておきましょう。一度でもポイントを交換すれば以後は無期限になり、年3,300円(税込)の「メンバーシップ・リワード・プラス」に登録した場合も無期限になります。

これに対して提携カードは、最初から行き先が決まっている人に効率的です。たとえばANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードなら、100円の利用で1マイル相当が貯まり、移行手数料もかからず年間の移行上限もありません。マイルの価値は特典航空券に交換したときに1マイル2円前後になることが多いため、実質2%前後の還元と考えることもできます。還元率そのものを重視するなら、ポイントの交換先まで含めて価値を計算するのが正解です。

空港ラウンジと旅行保険で比べる|プライオリティ・パスが付くのはどれか

旅行系の特典は、アメックスが最も力を入れている領域です。ただし、同じ「ラウンジが使える」でも中身は大きく異なります。

カード プライオリティ・パス 海外旅行傷害保険(最高額)
アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード 年会費無料で登録可(利用は1回35米ドル) 5,000万円(利用条件付帯)
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード 年会費無料+年2回まで利用料無料 1億円(利用条件付帯)
アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード 年会費無料+利用回数無制限 1億円(利用条件付帯/5,000万円は自動付帯。2026年10月1日以降は利用条件付帯に一本化)
ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード 付帯なし(国内外の空港ラウンジは同伴1名まで無料) 1億円(利用条件付帯)
セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード 年会費無料で登録可 5,000万円

ここで押さえておきたいのは、プライオリティ・パスが付帯していても、ラウンジの利用が無料とは限らないということです。グリーン・カードやセゾンゴールドは会員登録の年会費が無料になるだけで、実際にラウンジを使うたびに料金がかかります。年に何度も海外へ行くなら、年2回無料のゴールド・プリファードか、無制限のプラチナを選ばないと、結局は都度払いのほうが高くつきます。

旅行保険については、アメックスの多くのカードが利用条件付帯(旅行代金をそのカードで支払うことが条件)である点に注意してください。カードを持っているだけで補償される自動付帯は、プラチナ・カードの5,000万円部分など一部に限られます。さらにアメックスは、2026年10月1日からプラチナ・カードの海外旅行傷害保険も自動付帯を廃止し、利用条件付帯へ一本化すると告知しています。これ以降は最上位カードであっても、旅行代金や空港までの公共交通機関の運賃をカードで決済していないと補償が受けられません。旅行代金の決済カードをうっかり別のカードにしてしまうと補償が受けられないため、出発前に必ず確認しておきましょう。

もう一つ、2026年に入ってからの変更として押さえておきたいのが携行品損害の扱いです。アメックスは旅行傷害保険のうち「携行品損害」の補償を、2026年6月30日までに旅行期間が始まる旅行をもって終了しました。2026年7月1日以降に出発する旅行では、スーツケースの破損や持ち物の盗難は補償対象外になります(傷害死亡・後遺障害や治療費用などの補償は従来どおり継続)。プラチナ・カードを除くほとんどのカードが対象なので、荷物の補償が必要な人は別途の携行品保険を検討しておくと安心です。海外旅行向けのカード選びは海外旅行におすすめのクレジットカードでも詳しく解説しています。

アメックスおすすめランキング12選|年会費と特典のバランスで選ぶ

ここからは、2026年8月時点で新規申し込みができるアメックスの中から、おすすめの12枚をランキング形式で紹介します。

順位づけの基準は3つです。1つ目は年会費に対する特典の回収しやすさで、無料宿泊券やキャッシュバックなど金額換算できる特典を重視しました。2つ目は使える人の幅広さです。特定の航空会社やホテルに偏りすぎず、多くの人が価値を感じられるかを見ています。3つ目はポイントやマイルの貯めやすさで、還元率と交換のしやすさを合わせて評価しました。

アメックスおすすめランキング12選|年会費と特典のバランスで選ぶ

1位 アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード|メタル製で年200万円利用の無料宿泊がもらえる新定番

アメックス・ゴールド・プリファード

年会費(税込) 39,600円
家族カード 2枚まで無料(3枚目以降は各19,800円)
ポイント メンバーシップ・リワード(100円=1ポイント)
ホテル特典 年200万円以上の利用と継続で、国内対象ホテル1泊2名分の無料宿泊券
トラベルクレジット アメリカン・エキスプレス・トラベル オンラインで使える10,000円分のクーポン(20,000円以上の1回の予約に利用可)
ダイニング特典 ポケットコンシェルジュ経由の予約・決済で20%キャッシュバック(年間最大10,000円)/ゴールド・ダイニング by 招待日和(対象コースを2名以上で予約すると1名分無料)
空港ラウンジ 国内外の対象ラウンジを同伴者1名まで無料/プライオリティ・パス年2回無料(3回目以降は1回35米ドル)
海外旅行傷害保険 最高1億円(利用条件付帯)
券面 メタル(金属)製
向いている人 年200万円前後をカードにまとめられ、旅行や外食も楽しみたい人
メリット
  • 年200万円の利用で1泊2名分の無料宿泊券がもらえ、実勢価格3万〜5万円クラスのホテルに充てれば年会費の大半を回収できる
  • ポケットコンシェルジュの20%キャッシュバック(年間最大10,000円)は、外食が多い人ほど取りこぼしなく使える
  • 継続時に10,000円分のトラベルクレジットももらえ、宿泊予約に充てれば無料宿泊券とは別の実利になる
  • プライオリティ・パスの年会費が無料になるうえ、年2回はラウンジ利用料もかからない
デメリット
  • 年間200万円を使わないと目玉の無料宿泊券がもらえず、年会費39,600円の負担感が残る
  • 基本のポイント還元は100円=1ポイントで、還元率だけを見れば高還元カードに見劣りする

アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードは、2024年2月20日に発行が始まったプロパーゴールドの現行モデルです。同じ日に旧ゴールド・カードが新規募集を終了したため、いまアメックスのゴールドを新しく持つならこの1枚になります。券面はずっしりとしたメタル製で、レジで出したときの印象は従来のプラスチックカードとは明確に違います。

このカードの評価を決めているのは、年200万円以上の利用と継続でもらえるフリー・ステイ・ギフトです。対象は国内の有名ホテルで、1泊2名分の宿泊が無料になります。ハイシーズンや週末に使えば、それだけで年会費の7割から満額に近い価値になることも珍しくありません。月あたり約16.7万円を1枚に集約できるかどうかが分かれ目なので、公共料金・通信費・保険料・税金の支払いまで寄せられる人ほど有利です。国税は国税庁のクレジットカード納付の手続を使えばカードで納められます(納付税額に応じた決済手数料がかかる点だけは要確認です)。

日常面では、ポケットコンシェルジュ経由の飲食代が20%戻ってくるダイニング特典が効きます。年間最大10,000円分なので、5万円分の外食で上限に到達する計算です。約250店が対象の「ゴールド・ダイニング by 招待日和」も使えて、所定のコースを2名以上で予約すると1名分が無料になります。さらに2026年8月4日からは、オークラ ニッコー ホテルズの会員プログラム「One Harmony」のロイヤルメンバーが基本カード会員に付くようになりました。年5泊までの客室アップグレードや、宿泊・レストラン利用時の25%ボーナスポイントが対象になるため、国内の高級ホテルを使う人には実利のある強化です。特典を1年かけて使い切る段取りは、ゴールド・プリファードの特典を全解説した記事でも詳しく整理しています。

ポイントの貯まり方にも補足があります。基本は100円=1ポイントですが、自動登録される対象加盟店ボーナスポイントプログラムにより、対象の加盟店では100円=3ポイントまで上がります。基本還元だけを見て判断すると、実際の貯まり方を過小評価しがちな点は覚えておきましょう。

入会特典も拡充されています。2026年8月6日開始のキャンペーンでは、入会後3ヶ月以内に合計50万円の利用で30,000ボーナスポイント、入会後6ヶ月以内に合計100万円の利用で80,000ボーナスポイント、通常利用分の10,000ポイントを合わせて最大120,000ポイントがもらえる内容が案内されています。キャンペーン内容は時期によって変わり、終了日も未定のため、申し込み前に公式サイトで最新条件を確認しておきましょう。

2位 プラチナ・カード|コンシェルジュとホテル上級会員が付く最上位クラス

アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード

年会費(税込) 165,000円
家族カード 4枚まで無料
ポイント メンバーシップ・リワード(100円=1ポイント)
ホテル特典 プレミアム フリー・ステイ・ギフト(継続で1泊/年500万円以上の利用で2泊目も無料)
ダイニング特典 グローバル・ダイニング・キャッシュバック50%(年間最大4万円)
ホテル上級会員 マリオット、ヒルトンなどの上級会員資格。2026年8月4日にオークラ ニッコー ホテルズが加わり、ALL Accorは2026年秋以降に追加予定
空港ラウンジ プライオリティ・パスが回数無制限で無料
海外旅行傷害保険 最高1億円(利用条件付帯/5,000万円は自動付帯。2026年10月1日以降は利用条件付帯に一本化)
向いている人 年間300万円以上をカードで決済し、出張や旅行が多い人
メリット
  • 2026年7月の刷新でダイニングのキャッシュバックが20%から50%(年間最大4万円)に引き上げられた
  • 年500万円以上の利用でプレミアム フリー・ステイ・ギフトが2泊分になり、国内50以上のプレミアムホテルから選べる
  • 24時間対応のプラチナ・コンシェルジェ・デスクが、旅行手配やレストラン予約を代行してくれる
デメリット
  • 年会費165,000円は月あたり約13,750円で、特典を使いこなせないと負担が大きい
  • エアライン・クレジットなど強化された特典の一部は、年500万円以上の利用が条件になる

アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードは、付帯する特典の幅広さで語られることが多い1枚です。2026年7月に大幅な刷新が行われ、年会費は165,000円で据え置きのまま、トラベル・ダイニング・エンターテインメントの3領域が強化されました。

刷新の目玉は3つです。まず、継続時にもらえるプレミアム フリー・ステイ・ギフトが、年間500万円以上の利用で2泊目まで無料になりました。次に、10万円分のエアライン・クレジットが新設されました。初年度は入会特典として全員に進呈され、2年目以降は年500万円以上の利用とカード継続が条件になります。クーポンはアメリカン・エキスプレス・トラベル オンラインで30万円以上の海外航空券を購入するときに使える形です。そして、グローバル・ダイニング・キャッシュバックの還元率が20%から50%(16ヶ国2,000店舗以上が対象、年間最大4万円)へと引き上げられました。

ホテルメンバーシップも見逃せません。マリオットやヒルトンなど複数チェーンの上級会員資格が同時に手に入り、2026年8月4日にはオークラ ニッコー ホテルズの「One Harmony」エクスクルーシィヴメンバーが加わりました。客室アップグレードが無制限、最大17時までのレイトチェックアウト、宿泊・レストラン利用時の50%ボーナスポイントが対象になります。さらにALL Accor(オール アコー)のゴールドステータスも2026年秋以降に追加される予定で、対象は4つから6つのホテルグループへ広がります。ホテル提携カードを何枚も持つ代わりに、この1枚でまとめて上級会員になれると考えると、年会費の見え方が変わってきます。

一方で、刷新にともなって終了する特典もある点は押さえておきましょう。所定のコース料理が1名分無料になる「2 for 1 ダイニング by 招待日和」は2026年9月30日でサービス終了(最終予約受付は2026年9月27日19時まで)となり、ゴルフ保険も同日で終了します。ラグジュアリー・ショッピングは2026年12月31日の利用が最後、旧トラベルクレジット2万円分は2027年8月31日進呈分が最終です。さらに2026年10月1日からは海外旅行傷害保険の自動付帯(5,000万円分)が廃止され、利用条件付帯へ一本化されます。強化された部分だけでなく、この差し引きまで見て判断してください。プラチナの特典を一つずつ確認したい人は、アメックスプラチナの特典12種の解説もあわせて読んでみてください。

3位 アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード|月会費制で始められる入門のプロパー

アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード

月会費(税込) 1,100円(年換算13,200円)
家族カード 月会費550円
ポイント メンバーシップ・リワード(100円=1ポイント)
空港ラウンジ 国内外の対象ラウンジを同伴者1名まで無料/プライオリティ・パスは年会費無料で登録可
ダイニング特典 2 for 1 ダイニング(対象コースを2名以上で予約すると1名分無料)、グリーン・オファーズの割引特典など
プロテクション スマートフォン・プロテクション、ショッピング・プロテクション、キャンセル・プロテクション
海外旅行傷害保険 最高5,000万円(利用条件付帯)
向いている人 まずはプロパーのアメックスを月単位の負担で試したい人
メリット
  • 月1,100円の月会費制なので、初年度から数万円を一度に支払う必要がなく始めやすい
  • プロパーカードなので、空港ラウンジ・手荷物無料宅配・各種プロテクションといったアメックス本体のサービスが一通り使える
  • 2 for 1 ダイニングを年に数回使うだけでも、月会費に見合う価値が出る
デメリット
  • プライオリティ・パスは年会費が無料になるだけで、ラウンジ利用ごとに35米ドルがかかる
  • ゴールド・プリファードのような無料宿泊券やダイニングのキャッシュバックは付かない

アメリカン・エキスプレス・グリーン・カードは、プロパーカードの入り口に位置する1枚です。最大の特徴は月会費制で、年に一度まとまった金額を請求されるのではなく、毎月1,100円(税込)ずつ支払う形になります。家族カードも月550円なので、夫婦2人でも月1,650円という手頃さです。

年会費が抑えられている代わりに特典は絞られていますが、プロパーカードならではの基礎体力は十分です。国内外の空港ラウンジを同伴者1名まで無料で使え、帰国時の手荷物無料宅配や、スマートフォンの故障・盗難を補償するスマートフォン・プロテクションも付帯します。所定のコース料理が1名分無料になる2 for 1 ダイニングは、記念日の食事で使えば1回で1万円以上の価値になることもあります。

注意点はプライオリティ・パスの扱いです。年会費は無料になるものの、ラウンジを使うたびに1回35米ドルの利用料がかかります。海外出張が多い人はゴールド・プリファードやプラチナを検討したほうが結果的に安く済みます。まずはアメックスの世界観と使い勝手を確かめ、必要になったら上位カードへ切り替える、という段階的な使い方に向いたカードです。

4位 ANAアメリカン・エキスプレス・カード|年会費7,700円でANAマイルを貯めたい人の一枚

ANA アメックスカード

年会費(税込) 7,700円
家族カード 2,750円
マイル移行 ポイント移行コース(年6,600円)への登録でANAマイルへ移行可。年間の移行上限はなし
入会・継続ボーナス 毎年1,000マイル
フライトボーナス 区間基本マイレージ×10%
ANAでの利用 ANAグループでの航空券購入などはポイントが優遇される
空港ラウンジ 国内主要空港のラウンジを同伴者1名まで無料
向いている人 年に1〜2回ANAに乗り、コツコツとマイルを貯めたい人
メリット
  • 年会費7,700円とANAカードとしては手の届きやすい水準で、入会・継続で毎年1,000マイルがもらえる
  • フライトごとに区間基本マイレージの10%がボーナスとして上乗せされる
  • アメックスのポイントは有効期限を無期限にできるため、貯めたマイルの元になるポイントを失いにくい
デメリット
  • ANAマイルへ移行するには年6,600円のポイント移行コース登録が必要で、実質の年間コストは14,300円になる
  • フライトボーナスは区間基本マイレージの10%どまりで、乗る機会が多い人ほどゴールドとの差が開く

ANAアメリカン・エキスプレス・カードは、ANAマイルを貯め始めたい人にとっての現実的な選択肢です。年会費7,700円は、ANAカードのなかでは中位クラスの負担で、入会時と毎年の継続時に1,000マイルがもらえるため、飛行機に乗らない年でも最低限のマイルは積み上がります。

日常の買い物では100円につき1ポイントが貯まり、これをANAマイルに移行すると1ポイント=1マイルになります。ANAグループでの航空券購入や機内販売ではポイントが優遇されるため、出張や帰省でANAを使う機会が多い人ほど貯まり方が変わります。ANAマイルには有効期限があるものの、移行前のポイント段階で一度交換を済ませておくか、メンバーシップ・リワード・プラスに登録しておけば期限を気にせず貯められるのも、このカードならではの利点です。

一方で注意したいのが、マイル移行に年6,600円のコース登録が必要な点です。年会費と合わせると実質14,300円になるため、年間の利用額が少ないと割高になります。目安として、月10万円以上をこのカードにまとめられるなら移行コースの登録が生きてきます。それ以上に本格的にマイルを貯めるなら、次に紹介するゴールドのほうが効率的です。

5位 ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード|フライトボーナスとマイル移行手数料なしが魅力

ANA アメックス ゴールドカード

年会費(税込) 34,100円
家族カード 17,050円
マイル移行 ポイント移行コースの登録費が不要・年間の移行上限なし
入会・継続ボーナス 毎年2,000マイル
フライトボーナス 区間基本マイレージ×25%
マイル還元 通常のショッピングで1.0%、ANAグループでの利用はさらに優遇
空港ラウンジ 国内外の対象ラウンジを同伴者1名まで無料
海外旅行傷害保険 最高1億円(利用条件付帯)
向いている人 年に数回ANAを利用し、特典航空券を本気で狙いたい人
メリット
  • 年6,600円のポイント移行コース登録が不要で、年間の移行上限もないため大量のマイルを貯められる
  • フライトボーナスが区間基本マイレージの25%と、一般カードの10%より大幅に有利
  • 入会・継続で毎年2,000マイルがもらえ、国内外の空港ラウンジも同伴者1名まで無料で使える
デメリット
  • 年会費34,100円は、ANAにあまり乗らない人には回収が難しい水準
  • 家族カードが17,050円と高めで、世帯で持つと負担が大きくなる

ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは、ANAマイルを貯めるという一点においては非常に完成度の高いカードです。一般カードとの決定的な違いは、ポイント移行コースの登録そのものが不要で、年6,600円の負担なしにANAマイルへ移行できること。年間の移行上限も設けられていないため、年間で数十万マイル単位を狙う人でも頭を押さえられません。

還元面でも差は明確です。通常のショッピングでマイル還元率1.0%を確保でき、ANAグループでの利用はさらに優遇されます。マイルを1マイル2円前後で使えると仮定すると、実質的な還元は2%前後という計算になり、年会費34,100円は年間170万円ほどの利用で還元だけでも見合う水準です。ここにフライトボーナス25%と毎年2,000マイルの継続ボーナスが乗るため、年に数回でもANAに乗る人なら回収の目処は立ちやすくなります。

見落とされやすいのが、マイルとは別枠でもらえるANA SKY コインボーナスです。1月1日から12月31日までのカード利用額(家族カード分を含む)が300万円以上になると、翌年に10,000 ANA SKY コイン(10,000円相当)が進呈されます。ANAウェブサイトでの航空券や旅行商品の購入に10コイン=10円単位で充当できるため、マイルが貯まりきらない年でも実質的な値引きとして使えます。

保険面も充実しており、海外旅行傷害保険は最高1億円(利用条件付帯)。空港ラウンジは同伴者1名まで無料で使えるので、家族旅行の出発前も快適です。ANAマイルを軸に旅行を組み立てたい人にとって、長く付き合える1枚と言えます。

6位 Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード|毎年の無料宿泊とゴールドエリート資格が付く

Marriott Bonvoy アメックス・プレミアム

年会費(税込) 82,500円
家族カード 1枚目無料(2枚目以降は各41,250円)
エリート会員資格 ゴールドエリート資格を付与。年500万円以上の利用でプラチナエリートへ
無料宿泊特典 年400万円以上の利用と継続で、最大75,000ポイントまでの無料宿泊特典
ポイント 100円=3ポイント(マリオット系ホテルでの利用はさらに高率)
宿泊実績 入会時・更新時に年間最大15泊分の宿泊実績を付与
ダイニング特典 ポケットコンシェルジュ経由の予約・決済で年間最大10,000円のキャッシュバック
向いている人 マリオット系に年数回泊まり、年400万円規模の決済ができる人
メリット
  • 持つだけでゴールドエリート資格が付き、客室アップグレードやレイトチェックアウトの対象になる
  • 年400万円の利用で最大75,000ポイントの無料宿泊特典がもらえ、ハイシーズンの高級ホテルに充てれば大きな価値になる
  • 100円=3ポイントとポイント付与率が高く、マリオット系での利用はさらに上乗せされる
デメリット
  • 年会費が2025年11月以降の請求分から82,500円へ改定され、負担が一段と重くなった
  • マリオット系列を使わない人にとっては、ポイントの出口が限られる

Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードは、ホテル系クレジットカードの代表格です。世界最大級のホテルグループであるマリオット・インターナショナルの上級会員資格が持つだけで手に入り、リッツ・カールトンやセントレジス、シェラトンなど30以上のブランドで優遇を受けられます。

金額換算しやすいのが無料宿泊特典です。年間400万円以上の利用とカードの継続で、最大75,000ポイントまでの宿泊に使える無料宿泊特典が付与されます。75,000ポイントは、繁忙期の国内リゾートや海外の高級ホテルでも1泊分に届く水準で、使い方しだいでは1回で年会費の大部分を取り戻せます。さらに、手持ちの Marriott Bonvoy ポイントを最大25,000ポイントまで足して使えるため、実質的には最高100,000ポイント相当の部屋まで狙えます。さらに入会時と更新時に宿泊実績が加算されるため、上位のプラチナエリートに近づきやすいのも特徴です。

一方で、年会費は2025年11月以降の請求タイミングから49,500円→82,500円へ改定されており、以前より回収のハードルは上がりました。年間400万円という条件を満たせるか、マリオット系に年3回以上泊まるかが判断の分かれ目です。条件に届かないなら、次に紹介する一般カードのほうがバランスが取れます。

7位 Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カード|年会費を抑えてマリオットの特典を味わえる

Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カード

年会費(税込) 34,100円
家族カード 1枚目無料(2枚目以降は各17,050円)
エリート会員資格 ゴールドエリート資格を付与
無料宿泊特典 年250万円以上の利用と継続で、最大50,000ポイントまでの無料宿泊特典
ポイント 100円=2ポイント(マリオット系ホテルでの利用はさらに高率)
宿泊実績 入会時・更新時に年間最大5泊分の宿泊実績を付与
入会特典 入会後3ヶ月以内に30万円の利用で5,000ボーナスポイント、6ヶ月以内に100万円の利用で30,000ボーナスポイント。通常ポイントと合わせて合計最大55,000ポイント(時期により変動)
向いている人 マリオット系を年1〜2回使い、年250万円程度の決済ができる人
メリット
  • プレミアムの半額以下の年会費でゴールドエリート資格が手に入る
  • 年250万円の利用で最大50,000ポイントの無料宿泊特典がもらえ、条件がプレミアムより現実的
  • 家族カードが1枚目無料なので、夫婦で会員資格の恩恵を分け合える
デメリット
  • ポイント付与率は100円=2ポイントで、プレミアムの3ポイントより見劣りする
  • プラチナエリートへの近道になる宿泊実績の付与が年5泊分にとどまる

Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カードは、プレミアムの特典を絞り込んで年会費を抑えた実用モデルです。年会費34,100円は決して安くありませんが、ゴールドエリート資格が付く点はプレミアムと変わらないため、上級会員のメリットだけを取りに行きたい人には合理的な選択になります。

判断の中心になるのは無料宿泊特典の条件です。プレミアムが年400万円で最大75,000ポイントなのに対し、こちらは年250万円で最大50,000ポイント。月あたり約20.8万円と、家計をまとめれば十分に届く水準です。50,000ポイントでも国内のマリオット系ホテルなら平日を中心に1泊分をカバーできるため、年1回のご褒美旅行に組み込みやすくなります。

ポイント付与率は100円=2ポイントで、マリオット系ホテルでの支払いにはさらに高いレートが適用されます。マリオットのポイントは1ポイント0.8〜1円程度の価値で使えることが多く、日常利用でも実質2%前後の還元が狙えます。年間の決済額が250万円に届くか、400万円に届くかで、この一般カードとプレミアムのどちらを選ぶべきかがはっきり分かれます。

8位 ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード|ヒルトンのダイヤモンド会員を狙える

ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード

年会費(税込) 66,000円
家族カード 3枚まで無料
会員資格 ヒルトン・オナーズ ゴールドステータスを自動付帯。年200万円以上の利用でダイヤモンドステータスへ
無料宿泊特典 カード継続でウィークエンド無料宿泊特典1泊分。年300万円以上の利用で2泊分に
ポイント 100円=3ポイント(ヒルトン系ホテルでの利用はさらに高率)
入会特典 入会後3ヶ月以内に30万円の利用で30,000ボーナスポイント。通常ポイントと合わせて合計最大39,000ポイント(時期により変動)
その他 手荷物無料宅配サービス、空港ラウンジ、旅行傷害保険
向いている人 ヒルトン系に年数回泊まり、ラウンジや朝食の特典を重視する人
メリット
  • 年200万円の利用で、通常なら年間25回の滞在または50泊が必要なダイヤモンドステータスに到達できる
  • ダイヤモンドになるとエグゼクティブラウンジの利用や客室アップグレードの対象になり、滞在の満足度が大きく変わる
  • 家族カードが3枚まで無料で、家族にもゴールドステータスを分けられる
デメリット
  • 無料宿泊特典は週末(金・土・日)限定のため、平日中心の出張では使いにくい
  • 年会費66,000円は、ヒルトン系の利用が年1〜2回だと回収が難しい

ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードは、ホテル上級会員資格への最短ルートとして評価が高い1枚です。入会するだけでゴールドステータスが付き、年間200万円以上の利用でダイヤモンドステータスに到達できます。2026年に緩和された条件でも、通常なら年間25回の滞在または50泊(もしくは年間の対象利用額11,500米ドル)が必要な資格なので、宿泊回数が少なくても上級会員になれるインパクトは大きいと言えます。なお2026年からは、ダイヤモンドの上に最上級の「ダイヤモンド・リザーブ」が新設されました。こちらはカード特典では取得できないため、カードで狙える上限がダイヤモンドという整理になります。

ダイヤモンドになると、エグゼクティブラウンジの利用、客室のアップグレード、朝食の提供といった特典の対象になります。ヒルトン東京ベイやコンラッド大阪など人気ホテルのラウンジを使えることを考えると、1回の滞在で1万円以上の価値が生まれるケースも珍しくありません。加えて、カード継続でウィークエンド無料宿泊特典が1泊分もらえ、年300万円以上の利用なら2泊分に増えます。

注意点は、無料宿泊特典が週末(金・土・日のいずれかのチェックイン)に限られることです。平日出張中心の人には使いにくい設計なので、週末旅行の習慣がある人ほど価値が出ます。逆に、年に1回しかヒルトン系に泊まらないのであれば、年会費16,500円の一般カードでゴールドステータスだけを確保するほうが無駄がありません。

9位 ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・カード|ゴールド会員資格が付く手が届きやすいホテル提携

ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・カード

年会費(税込) 16,500円
家族カード 1枚まで無料
会員資格 ヒルトン・オナーズ ゴールドステータスを自動付帯
無料宿泊特典 年150万円以上の利用と継続で、ウィークエンド無料宿泊特典1泊分
ポイント 100円=2ポイント(ヒルトン系ホテルでの利用はさらに高率)
入会特典 入会後3ヶ月以内に30万円の利用で10,000ボーナスポイント。通常ポイントと合わせて合計最大16,000ポイント(時期により変動)
その他 手荷物無料宅配サービス、空港ラウンジ、旅行傷害保険
向いている人 年に2〜3回ヒルトン系に泊まり、朝食やアップグレードを狙いたい人
メリット
  • 年会費16,500円で、本来は年15回の滞在または25泊が必要なゴールドステータスが手に入る
  • ゴールドは朝食無料や客室アップグレードの対象になり、年2〜3回の滞在でも十分に元が取りやすい
  • 年150万円の利用でウィークエンド無料宿泊特典がもらえ、条件がプレミアムより現実的
デメリット
  • ダイヤモンドステータスへのランクアップ制度がなく、上を目指すならプレミアムへの切り替えが必要
  • 貯まるのはヒルトン・オナーズ・ポイントのみで、他社への交換の自由度は低い

ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・カードは、ホテル提携カードのなかで最も手が届きやすい1枚です。年会費16,500円という水準でありながら、通常であれば年間15回の滞在または25泊が必要なヒルトン・オナーズ ゴールドステータスが自動で付いてきます。

ゴールドステータスの価値は、朝食の提供と客室アップグレードに集約されます。2名分の朝食が1回あたり数千円かかることを考えると、年に2〜3回ヒルトン系に泊まるだけでも年会費に見合う計算になります。ヒルトン系は国内でもヒルトン東京、ヒルトン大阪、コンラッド、ダブルツリーなど選択肢が多く、旅行先を選びやすいのも利点です。

さらに、年間150万円以上の利用とカードの継続でウィークエンド無料宿泊特典が1泊分もらえます。月あたり12.5万円なので、家賃や光熱費をまとめれば射程に入る人も多いはずです。まずはこの一般カードでゴールドを試し、ヒルトンの利用頻度が増えてきたらプレミアムへ切り替える、という進め方が無理のない選択になります。

10位 デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード|スカイマイルを有効期限なしで貯められる

デルタ スカイマイル アメックス ゴールドカード

年会費(税込) 28,600円
家族カード 1枚目無料(2枚目以降は各13,200円)
上級会員資格 入会から1年間、ゴールドメダリオン資格を無条件で付与
継続ボーナス 毎年3,000ボーナスマイル
マイルの有効期限 なし(スカイマイルは期限切れの心配がない)
ラウンジ デルタ スカイクラブおよびスカイチーム加盟航空会社ラウンジを同伴者1名まで無料
向いている人 デルタ航空やスカイチーム加盟社を使う機会があり、マイルを長期で貯めたい人
メリット
  • スカイマイルには有効期限がなく、貯めたマイルが期限切れで消える心配がない
  • 入会から1年間はゴールドメダリオン資格が無条件で付き、デルタ スカイクラブを同伴者1名まで無料で使える
  • 継続するたびに毎年3,000ボーナスマイルがもらえる
デメリット
  • デルタ航空の日本発着路線は限られており、ANAやJAL中心の人には使いどころが少ない
  • 2年目以降もゴールドメダリオンを維持するには、所定の利用条件を満たす必要がある

デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードの最大の魅力は、スカイマイルに有効期限がないことです。ANAマイルやJALマイルは通常36ヶ月で失効しますが、スカイマイルは期限を気にせず貯め続けられます。特典航空券に必要なマイル数まで数年かけて積み上げたい人には、この一点だけでも選ぶ理由になります。

もう一つの目玉が、入会から1年間無条件で付与されるゴールドメダリオン資格です。この資格があると、世界各地のデルタ スカイクラブに加えて、スカイチーム加盟航空会社のラウンジも同伴者1名まで無料で利用できます。年会費28,600円で1年間の上級会員資格が買えると考えれば、価格に対する納得感は高いと言えるでしょう。

継続時には毎年3,000ボーナスマイルがもらえるため、飛行機に乗らない年でもマイルは着実に増えます。ただし、デルタ航空の日本発着路線は成田・羽田を中心に限られているため、ANA中心の生活をしている人には出番が少ないのも事実です。米国方面への渡航が多い人や、スカイチーム系の航空券を使う機会がある人に向いています。

11位 セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード|条件しだいで年会費が無料になるゴールド

セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード

年会費(税込) 11,000円(初年度無料/前年に1回以上の利用で翌年無料)
発行会社 株式会社クレディセゾン
ポイント 永久不滅ポイント(国内利用1.5倍・海外利用2倍)
空港ラウンジ 国内空港ラウンジ年2回まで無料/プライオリティ・パスは年会費無料で登録可
旅行傷害保険 海外・国内ともに最高5,000万円
ショッピング保険 年間最高200万円
その他 国際線手荷物宅配サービス、Apple Pay・Google Pay・QUICPay対応
向いている人 年会費をかけずにゴールドの体験と旅行保険を確保したい人
メリット
  • 初年度無料に加え、前年に1回でも利用すれば翌年の年会費11,000円が無料になる
  • ポイントは有効期限のない永久不滅ポイントで、国内1.5倍・海外2倍と優遇される
  • 海外・国内ともに最高5,000万円の旅行傷害保険が付き、実質無料のカードとしては手厚い
デメリット
  • 発行はクレディセゾンのため、プロパー特有のトラベルサービスやプロテクション類は付かない
  • プライオリティ・パスは年会費が無料になるだけで、ラウンジ利用ごとに料金がかかる

セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードは、実質年会費無料で持てるゴールドカードとして根強い人気があります。初年度は無料、2年目以降も前年に1回以上(1円以上)の利用があれば年会費11,000円が無料になるため、年に一度でもカードを使う人なら負担はゼロで維持できます。

内容も価格以上です。ポイントは有効期限のない永久不滅ポイントで、国内利用は1.5倍、海外利用は2倍と優遇されます。旅行面では国内空港ラウンジが年2回まで無料、海外・国内ともに最高5,000万円の旅行傷害保険、年間最高200万円のショッピング安心保険まで付帯します。実質無料でこの内容なら、サブカードとして持っておくだけでも損はしないという評価になるのも納得です。

ただし、発行会社はクレディセゾンであり、プロパーカードのようなアメックス本体のトラベルサービスやプロテクション類は付きません。プライオリティ・パスも年会費が無料になるだけで、実際の利用には料金がかかります。あくまで「コストをかけずにアメックスのデザインとゴールドの基礎機能を持てるカード」と割り切って使うと満足度が高くなります。

12位 セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード|年1回の利用で年会費無料にできる最初の一枚

セゾンパール・アメックス

年会費(税込) 1,100円(初年度無料/前年に1回以上の利用で翌年無料)
発行会社 株式会社クレディセゾン
ポイント 永久不滅ポイント(1,000円につき1ポイント=5円相当)
QUICPay特典 Apple Pay・Google Pay経由のQUICPay利用で還元率2.0%(年間利用30万円まで)
カード発行 Digital版は最短5分でデジタルカードを発行
券面 ナンバーレス(カード番号の印字なし)
申込資格 18歳以上(高校生を除く)で連絡可能な方
向いている人 アメックスを初めて持つ人、コンビニやスーパーでのQUICPay決済が多い人
メリット
  • 前年に1回でも使えば年会費が無料になり、実質コストゼロでアメックスを持てる
  • QUICPay利用で還元率2.0%(年間30万円まで)と、コンビニやドラッグストアでの支払いに強い
  • Digital版なら最短5分でデジタルカードが発行され、申し込んだその日から使える
デメリット
  • QUICPayの2.0%還元は年間30万円までが上限で、それを超えると通常還元に戻る
  • 空港ラウンジや旅行傷害保険といった特典は付かない

セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カードは、アメックスを初めて持つ人にとって最も現実的な入り口です。年会費は初年度無料、2年目以降も前年に1回以上の利用があれば無料になるため、維持コストを気にせず持ち続けられます。

このカードの主役はQUICPayです。Apple PayまたはGoogle Pay経由でQUICPay決済をすると、通常の4倍にあたる還元率2.0%が適用されます(年間利用30万円まで)。コンビニ・ドラッグストア・スーパーなどQUICPayが使える店では、この2.0%が効いてくるため、少額決済が多い人ほど恩恵を受けやすい設計です。年間30万円を上限まで使えば6,000円相当の還元になります。

Digital版なら申し込みから最短5分でデジタルカードが発行され、その日のうちにネットショッピングやスマホ決済で使えます。券面はナンバーレスでカード番号の印字がないため、人前で出しても番号を見られる心配がありません。アメックスの使い勝手を試したい、けれど年会費は払いたくないという人にとって、これ以上ないスタート地点になります。

目的と立場で選ぶアメックスのおすすめ

ランキングは総合評価ですが、実際の満足度は自分の使い方とカードの得意分野が噛み合っているかで決まります。ANAに乗らない人がANAゴールドを持っても、マイルは中途半端にしか貯まりません。

ここでは、よくある6つの立場ごとに、最適な1枚とその理由を具体的に紹介します。自分に近いケースから読んでみてください。

初めてアメックスを持つ人|セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カードで負担なく試す

セゾンパール・アメックス

年会費(税込) 1,100円(初年度無料/前年に1回以上の利用で翌年無料)
初心者向けの理由 維持コストが実質ゼロで、合わなければ負担なく手放せる
日常での使い方 QUICPay(Apple Pay・Google Pay経由)で還元率2.0%、年間30万円まで
発行スピード Digital版は最短5分でデジタルカード発行
申込資格 18歳以上(高校生を除く)
次の一手 使い勝手に慣れたらセゾンゴールドやプロパーのグリーンへ
メリット
  • 年1回使えば年会費が無料になるため、初めてのアメックスでも失敗のリスクがほぼない
  • 審査のハードルが比較的低く、18歳以上(高校生を除く)から申し込める
  • QUICPayの2.0%還元で、コンビニなどの少額決済でも還元を実感しやすい
デメリット
  • ステータス性やトラベル特典を求める用途には向かない
  • QUICPayの高還元は年間30万円までが上限

アメックスを初めて持つときに一番怖いのは、高い年会費を払ったのに使いこなせなかったという失敗です。セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カードなら、年1回の利用で年会費が無料になるので、そもそも失敗という結果になりません。

まずはこのカードでアメックスの加盟店事情を体感してみてください。国内では以前より使える店舗がかなり増えましたが、それでも小規模な個人店などでは使えない場面があります。自分の生活圏でどれくらい使えるかを確かめてから上位カードに進むという順番なら、年会費の高いカードに移ったあとの後悔を避けられます。

慣れてきたら、同じクレディセゾン発行のセゾンゴールドへ切り替えるか、プロパーのグリーン・カードへ進むのが自然な流れです。1枚目のカード選びで迷っている人は、クレジットカード最強の2枚で組み合わせの考え方も確認しておくと、2枚目以降の判断がしやすくなります。

ANAマイルを貯めたい人|ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードで移行手数料を気にせず貯める

ANA アメックス ゴールドカード

年会費(税込) 34,100円
マイルを貯める人に効く点 ポイント移行コース(年6,600円)の登録が不要・年間の移行上限なし
フライトボーナス 区間基本マイレージ×25%
継続ボーナス 毎年2,000マイル
日常のマイル還元 1.0%(ANAグループでの利用はさらに優遇)
回収の目安 1マイル2円換算なら年170万円前後の利用で年会費に見合う
メリット
  • 移行コースの登録費も年間上限もないため、特典航空券に必要な数万マイル単位を一気に貯められる
  • フライトボーナス25%と継続ボーナス2,000マイルで、乗る人ほど加速する
  • 国内外の空港ラウンジが同伴者1名まで無料で、家族旅行の出発前も快適
デメリット
  • ANA以外の航空会社を使う人にはメリットが薄い
  • 家族カードが17,050円と高く、世帯で持つと負担が増える

ANAマイルを貯める目的なら、一般カードとゴールドの差は想像以上に大きくなります。決定打はポイント移行コースの登録が不要で、年間の移行上限もないという点です。一般カードでは年6,600円の登録費が毎年かかるため、年会費と合わせた実質負担は14,300円。貯めるほどにこの固定費が効いてきます。

たとえば年間200万円をこのカードで決済すると、通常のショッピングだけで20,000マイル前後が貯まります。ここにフライトボーナス25%と継続ボーナス2,000マイルが加わるため、年に数回ANAに乗る人なら2〜3年で国際線の特典航空券に手が届く水準まで積み上がります。1マイルを2円前後で使えると考えると、年会費34,100円は年170万円ほどの利用で還元だけでも見合う計算です。

逆に、年間の決済額が100万円に届かない人や、ANAより他社を使うことが多い人には過剰なスペックです。その場合は年会費7,700円の一般カードにとどめるか、マイル以外の使い道が広いプロパーカードを選ぶほうが無駄がありません。

ホテルの上級会員になりたい人|Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードで滞在の質が変わる

Marriott Bonvoy アメックス・プレミアム

年会費(税込) 82,500円
手に入る会員資格 ゴールドエリート(年500万円以上の利用でプラチナエリート)
ゴールドエリートの主な特典 客室アップグレード、レイトチェックアウト、ボーナスポイント
無料宿泊特典 年400万円以上の利用と継続で最大75,000ポイントまで
宿泊実績 入会時・更新時に年間最大15泊分
対象ブランド リッツ・カールトン、セントレジス、ウェスティン、シェラトンなど30以上
メリット
  • 宿泊実績を積まなくてもゴールドエリートになれ、滞在の快適さが一段変わる
  • 毎年付与される宿泊実績が最大15泊分あり、上位のプラチナエリートに近づける
  • 対象ブランドが30以上と幅広く、国内でも旅行先を選びやすい
デメリット
  • 無料宿泊特典の条件が年400万円と高く、達成できないと年会費の回収が難しい
  • マリオット系を使わない人には、貯まったポイントの出口が限られる

ホテルの上級会員資格は、実際に泊まって獲得しようとすると年間数十泊が必要になります。それをカードの年会費で置き換えられるのが、このカードの本質的な価値です。ゴールドエリートになると客室アップグレードやレイトチェックアウトの対象になり、同じ料金でも滞在の体験が変わります

年間400万円という無料宿泊特典の条件は簡単ではありませんが、家族の生活費や事業の経費をまとめられる人なら射程に入ります。75,000ポイントは繁忙期の高級ホテルでも1泊分に届く水準なので、1回の宿泊で年会費の大半を取り戻せる可能性があると考えると、判断がしやすくなるはずです。

なお、年400万円が難しい場合は、年250万円で最大50,000ポイントの無料宿泊特典がもらえる一般カード(年会費34,100円)のほうが現実的です。ゴールドエリート資格は一般カードにも付くため、上級会員資格だけが目的なら、無理にプレミアムを選ぶ必要はありません。

海外旅行や出張が多い人|プラチナ・カードでラウンジと保険をまとめてカバー

アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード

年会費(税込) 165,000円
空港ラウンジ プライオリティ・パスが回数無制限で無料
旅行前後のサポート プラチナ・コンシェルジェ・デスクが24時間対応
ホテル上級会員 マリオット、ヒルトンなど複数チェーンの資格をまとめて確保
航空券の優遇 エアライン・クレジット10万円分(初年度は入会特典として進呈/2年目以降は年500万円以上の利用と継続が条件。30万円以上の海外航空券購入に利用可)
海外旅行傷害保険 最高1億円(利用条件付帯/5,000万円は自動付帯。2026年10月1日以降は利用条件付帯に一本化)
メリット
  • プライオリティ・パスが回数無制限なので、乗り継ぎの多い旅程でもラウンジ代を気にせず使える
  • ホテル上級会員資格を複数チェーン分まとめて確保でき、提携カードを何枚も持たずに済む
  • 海外旅行傷害保険は最高1億円と手厚く、2026年9月30日までの出発分は5,000万円分が自動付帯で決済カードを分けたときの保険切れにも強い
デメリット
  • 年会費165,000円は、年数回程度の旅行では使い切れない可能性が高い
  • エアライン・クレジットの継続付与など、一部特典は年500万円以上の利用が条件

海外出張や長期旅行が多い人にとって、プラチナ・カードは空港での時間の使い方が変わる1枚です。プライオリティ・パスが回数無制限なので、乗り継ぎで複数のラウンジを使う旅程でも追加料金がかかりません。1回あたり35米ドルの利用料を考えると、年10回以上使う人なら5万円以上の差になります。

保険面の設計も見逃せません。多くのアメックスが利用条件付帯である一方、プラチナ・カードは5,000万円分が自動付帯です。旅行代金を他社カードで払ってしまった場合でも補償が残るため、家族やチームで手配を分担するときの安心感が違います。ただしこの自動付帯は2026年10月1日から利用条件付帯へ改定されるため、以降は旅行代金や空港までの交通費をこのカードで決済しておく運用に切り替える必要があります。

さらに、2026年7月の刷新でグローバル・ダイニング・キャッシュバックが50%(年間最大4万円)に引き上げられ、海外での食事にも強くなりました。年に何度も海外へ行き、ホテルもレストランもカードで決済する人であれば、年会費に見合う使い方は十分に組み立てられます。

法人・個人事業主|アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードで経費と与信を整える

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード

年会費(税込) 49,500円(2025年3月に36,300円から改定)
追加カード 特典付帯は各13,200円、特典なしは無料(判定期間内に利用がないと管理手数料3,300円)
ホテル特典 2年目以降、利用額に応じてビジネス・フリー・ステイ・ギフト最大2泊分
出張サポート 空港ラウンジを同伴者1名まで無料、アメリカン・エキスプレス JALオンラインに無料登録
旅行傷害保険 最高1億円
審査の特徴 決算書や登記簿謄本がなくても申し込めるケースがある
メリット
  • 経費をカードに集約でき、利用明細がそのまま経費管理の資料になる
  • 2年目以降はビジネス・フリー・ステイ・ギフトが最大2泊分もらえ、出張や慰労に充てられる
  • 開業直後でも代表者個人の信用情報を中心に審査してもらえるケースがある
デメリット
  • 2025年3月に年会費が36,300円から49,500円へ改定され、負担が増えた
  • 特典を付けた追加カードは1枚あたり13,200円かかるため、社員に配るとコストが膨らむ

法人代表者や個人事業主にとって、ビジネスカードの価値は支払いのタイミングと経費の見える化にあります。仕入れや広告費をカードで決済すれば、実際の支払いは翌月以降にずれるため、手元の資金繰りに余裕が生まれます。利用明細をそのまま会計ソフトに取り込めば、経費の仕分け作業も大幅に短縮できます。

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードは、2025年3月のリニューアルで年会費が49,500円になった一方、ビジネス・フリー・ステイ・ギフトが最大2泊分もらえる内容へと強化されました。出張の宿泊費に充てても、社員へのねぎらいに使ってもよく、年会費を実質的に取り戻す道筋がはっきりしているのが特徴です。

国内線の法人専用運賃が使えるアメリカン・エキスプレス JALオンラインに無料登録できる点も、出張が多い事業者には効いてきます。追加カードは特典なしなら年会費無料で発行できるので、経費精算を任せたい社員には特典なしの追加カードを配るという使い分けもできます。ただし特典なしの追加カードは判定期間内に一度も利用がないと管理手数料3,300円(税込)が請求されるため、配ったまま使われていないカードがないかは定期的に確認しておきましょう。

女性に人気の一枚|セゾンローズゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードは年1回の利用で翌年無料

セゾンローズゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード

年会費(税込) 11,000円(初年度無料/前年に1回以上の利用で翌年無料)
発行会社 株式会社クレディセゾン
ポイント 永久不滅ポイント(国内利用1.5倍・海外利用2倍)
空港ラウンジ 国内空港ラウンジ年2回まで無料/プライオリティ・パスは年会費無料で登録可
旅行傷害保険 海外・国内ともに最高5,000万円
優待 美容・グルメ・ライフスタイル関連の優待、星野リゾートの会員限定価格など
申込資格 18歳以上
メリット
  • 前年に1回以上の利用で翌年の年会費が無料になり、実質負担なく持てる
  • ローズゴールドの券面と、美容・グルメなど日常に寄り添った優待が用意されている
  • 海外・国内ともに最高5,000万円の旅行傷害保険が付き、旅行時の備えとしても使える
デメリット
  • 以前あった毎月のスターバックスチケットのような月会費制ならではの特典は終了している
  • プロパーカードのようなトラベルサービスやプロテクション類は付かない

セゾンローズゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードは、ローズゴールドの券面と生活密着型の優待で人気を集めてきたカードです。かつては月会費制で毎月スターバックスのドリンクチケットがもらえる仕組みでしたが、その後のリニューアルで月会費制は廃止され、現在は年会費11,000円(初年度無料・前年に1回以上の利用で翌年無料)の年会費制になっています。古い情報のまま申し込むと特典の内容が違って見えるため、この点は必ず確認しておきましょう。

現行の内容は、セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードとほぼ同等です。永久不滅ポイントが国内1.5倍・海外2倍、国内空港ラウンジが年2回まで無料、海外・国内ともに最高5,000万円の旅行傷害保険が付帯します。加えて、美容室やレジャー施設の優待、星野リゾートの会員限定価格など、日常と旅行の両方で使える優待が用意されているのが特徴です。

年1回使えば年会費が無料になるので、維持コストを気にせず持てます。券面のデザインを重視しつつ、旅行時の保険もひととおり確保しておきたいという人に向いた1枚です。

アメックスの選び方4つのポイント

ここまで12枚を見てきましたが、実際に1枚に絞るには判断の軸が必要です。アメックス選びでは、年会費の回収可能性・ポイントの出口・旅行頻度・家族分のコストという4つを順番に確認すると、迷いが減ります。

どれも難しい計算は要りません。過去1年のカード明細と旅行の回数を思い出しながら、順に当てはめてみてください。

年会費を特典で回収できる使い方かどうか

アメックスの上位カードは、年間の利用額が条件になっている特典が多いのが特徴です。ゴールド・プリファードの無料宿泊券は年200万円、Marriott Bonvoy 一般カードは年250万円、プレミアムは年400万円、ヒルトン・プレミアムのダイヤモンド到達は年200万円が目安になります。

そこでまず、直近1年でカード決済に回した金額を確認してみましょう。家賃・光熱費・通信費・保険料・食費・税金の支払いまで1枚に集約すると、思ったより金額は伸びます。月に16〜20万円をカードに寄せられるなら、年200万〜250万円の条件は現実的な射程に入ります。自分の世帯がどれくらい支出しているか把握しづらいときは、総務省統計局の家計調査(家計収支編)の調査結果で二人以上の世帯の1か月あたりの支出内訳を確認しておくと、カードに寄せられる金額の見当がつけやすくなります。

逆に、年間の決済額が100万円に届かない場合、高い年会費のカードは特典条件を満たせないまま更新を迎えることになります。その場合はセゾンパールやセゾンゴールドのように、年1回の利用で年会費が無料になるカードを選ぶほうが合理的です。年会費と特典条件は必ずセットで見る、というのが最初のポイントです。

貯めたいのがポイントかマイルかを先に決める

2つ目の軸は、貯めたものを最終的に何に交換するかです。ここが決まっていないと、還元率の比較そのものが意味を持ちません。

行き先がまだ決まっていないなら、交換先の自由度が高いメンバーシップ・リワードが向いています。ANA・JAL・デルタをはじめとする提携航空会社13社のマイルや、マリオット・ヒルトンのホテルポイントに交換できるため、後から方針を変えても無駄になりません。ただし、プロパーカードからANAマイルへ移行するには年5,500円のポイント移行コース登録が必要で、移行できるのは年間40,000マイルまでという点は覚えておきましょう。JALマイルへの移行はコース登録が不要な代わりに、レートが3,000ポイント=1,000マイル(3,000ポイント単位)とANA向けより大幅に低いため、同じ「マイルに換えられる」でも価値がまったく違う点には注意してください。

一方、行き先がはっきりしている人は提携カードのほうが効率的です。ANAに乗るならANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード、マリオットに泊まるならMarriott Bonvoy 系、ヒルトンならヒルトン・オナーズ系という具合に、交換の手間もレートのロスもない形で直接貯まります。日常の買い物で現金値引きに近い形で還元を受けたいなら、永久不滅ポイントのセゾン系が扱いやすい選択になります。

旅行と出張の頻度でラウンジ特典の価値が変わる

空港ラウンジは、アメックスの魅力として語られることが多い特典です。ただし、年に1回しか飛行機に乗らない人にとっては、ラウンジのために年会費を積み増す意味はほとんどありません。

判断の基準は、プライオリティ・パスの利用回数で考えると分かりやすくなります。1回あたりの利用料は35米ドル(およそ5,000円前後)です。年2回程度ならゴールド・プリファードの無料枠で足りますし、年10回以上使うなら回数無制限のプラチナのほうが安上がりになります。年1回程度なら、そもそもプライオリティ・パスは不要で、国内空港ラウンジが使えるカードで十分です。

なお、国内の主要空港ラウンジは、グリーン・カードやANAアメックス、セゾンゴールドなど多くのカードで利用できます。国内線の利用が中心なら、プライオリティ・パスの有無より、同伴者が無料になるかどうかのほうが実用的な差になります。家族や同僚と一緒に出発する機会が多い人は、この点を優先して比べてみてください。

家族カード・ETC・追加カードの費用も合わせて見る

見落とされがちなのが、本会員以外にかかる費用です。カードは1枚では完結せず、家族カードやETCカードを含めた合計コストで考える必要があります。

アメックスの家族カード年会費は、カードによって大きく異なります。ゴールド・プリファードは2枚まで無料(3枚目以降は各19,800円)、プラチナは4枚まで無料と上位ほど優遇される一方、ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは17,050円、Marriott Bonvoy プレミアムは2枚目以降が各41,250円と高額です。夫婦で持つ前提なら、本会員の年会費だけで比べると判断を誤ります

ETCカードについては、アメックスのプロパーカードでは複数枚まで発行でき、セゾン系も最大5枚まで発行できます。発行手数料や年会費の扱いはカードごとに異なるため、申し込み前に確認しておきましょう。また、家族カードにも本会員と同じ特典(空港ラウンジやホテル会員資格など)が付くかどうかは、カードによって差があります。家族での使い方まで含めて設計できると、同じ年会費でも受け取れる価値が大きく変わります。

年会費の元は取れる?主要アメックス4枚の損益分岐点を試算

「年会費が高い」という不安の正体は、いくら使えば元が取れるのかが見えないことにあります。そこでこの章では、主要4枚について、特典を金額に換算しながら損益分岐点の目安を試算してみます。

なお、ホテルの無料宿泊券やマイルの価値は使い方によって変わります。ここでは一般的な相場をもとにした目安として読んでください。実際の価値は、宿泊するホテルや特典航空券の路線によって上下します。

ゴールド・プリファードは年200万円の利用で回収できるか

年会費39,600円に対して、金額換算しやすい特典は4つあります。年200万円利用でもらえるフリー・ステイ・ギフト、継続でもらえる10,000円分のトラベルクレジット、ポケットコンシェルジュの20%キャッシュバック、そして日常利用で貯まるポイントです。

フリー・ステイ・ギフトは国内対象ホテルの1泊2名分で、実勢価格でおおむね3万〜5万円クラスの宿泊に相当します。トラベルクレジットは10,000円分、ダイニング特典も年間最大10,000円分。年200万円の利用で貯まるメンバーシップ・リワードは20,000ポイントで、マイルやホテルポイントに交換すれば1ポイント1円前後の価値が見込めます。合計すると、7万〜9万円相当となり、年会費39,600円を大きく上回る計算になります。

つまり、年200万円という条件を満たせるかどうかがすべてです。月あたり約16.7万円なので、家賃・光熱費・通信費・食費・保険料をまとめられる世帯なら十分に届きます。逆に年100万円程度の利用にとどまるなら、無料宿泊券がもらえずポイントも半分になるため、年会費と釣り合わない可能性が高くなります。

プラチナ・カードはホテル特典とクレジットで何円分戻るか

年会費165,000円のプラチナ・カードは、金額換算できる特典の総量で判断します。継続時にもらえるプレミアム フリー・ステイ・ギフトは、国内50以上のプレミアムホテルが対象で、実勢価格で5万〜10万円クラスの宿泊に相当します。

2026年7月の刷新で加わったエアライン・クレジットは、初年度は入会特典として10万円分のクーポンが進呈され、2年目以降は年500万円以上の利用とカード継続で毎年付与されます(30万円以上の海外航空券の購入に充てられます)。さらに、グローバル・ダイニング・キャッシュバックは50%還元で年間最大4万円。ここまでで、条件を満たせば19万〜24万円相当に達します。

したがって、年500万円以上を決済でき、海外航空券をこのカードで買い、対象レストランでの食事もカードにまとめられる人であれば、年会費165,000円を上回る価値を引き出せます。反対に、年間の決済額が200万円程度で海外にも行かないなら、フリー・ステイ・ギフトだけが実質的な回収手段となり、大幅な持ち出しになります。

Marriott Bonvoy プレミアムは無料宿泊1泊で年会費に見合うか

年会費82,500円に対する主な回収手段は、年400万円利用でもらえる最大75,000ポイントの無料宿泊特典と、100円=3ポイントの高いポイント付与率です。

マリオットのポイントは、1ポイントあたり0.8〜1円程度の価値で使えることが多いとされています。75,000ポイントなら6万〜7.5万円相当。無料宿泊特典だけでは年会費82,500円にわずかに届かない計算になります。ここに、年400万円の利用で貯まる120,000ポイント(9.6万〜12万円相当)が加わることで、はじめて明確なプラスになります。

つまり、このカードは無料宿泊特典単体ではなく、高いポイント付与率とセットで回収する設計だと理解しておくのが正確です。年400万円を決済できるなら合計で18万円前後の価値になりますが、年200万円程度なら特典条件を満たせず、一般カード(年会費34,100円・年250万円で最大50,000ポイント)のほうが合理的な選択になります。

ANAアメックスはマイル単価で計算するとどうなるか

マイル系カードの損益分岐点は、1マイルをいくらで使えるかという前提で大きく変わります。国内線の特典航空券に使うと1マイル2円前後、国際線のビジネスクラスに使えば4円以上になることもありますが、ここでは控えめに2円で計算してみます。

ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード(年会費34,100円)の場合、通常のショッピングでのマイル還元は1.0%。年200万円の利用なら20,000マイルが貯まり、1マイル2円換算で4万円相当です。これに継続ボーナス2,000マイル(4,000円相当)が加わるため、年200万円の利用で4.4万円相当となり、年会費を上回ります。年170万円前後が損益分岐点の目安です。

一般カード(年会費7,700円+移行コース6,600円=14,300円)の場合は、年100万円の利用で10,000マイル、1マイル2円換算で2万円相当。こちらも年間70万円ほどが分岐点になります。ただし移行コースの登録費が毎年かかるうえ、フライトボーナスも10%どまりなので、年300万円を超えるような使い方をするならゴールドのほうが有利です。マイルを貯めても使う予定がない、あるいは特典航空券を取る手間を避けたい人は、そもそもマイル系より現金還元型のカードのほうが満足度は高くなります。

元が取れにくいのはこんな使い方の人

ここまでの試算を裏返すと、年会費に見合わなくなるパターンもはっきりします。当てはまる項目が多い人は、上位カードを避けたほうが安全です。

  • 年間のカード決済額が100万円に届かない(特典条件を満たせない)
  • 旅行が年1回以下で、空港ラウンジやホテル特典を使う機会がない
  • 公共料金や通信費を別のカードや口座振替で支払っており、決済が分散している
  • アメックスが使えない店での支払いが多く、結局は他社カードがメインになっている
  • 貯めたポイントやマイルを交換せずに放置してしまう

特に見落とされやすいのが、最後の項目です。ポイントやマイルは交換して初めて価値になります。メンバーシップ・リワードのポイントは、一度も交換せずメンバーシップ・リワード・プラスにも登録していないと最長3年で失効するため、貯めっぱなしにしていると、計算上の還元がまるごと消えてしまいます。

また、決済が分散している人は、まず1枚に集約することから始めてみてください。分散したままでは、どのカードでも特典条件に届きません。集約した結果として年間200万円を超えるようなら、そのタイミングで上位カードへ切り替えるのが、最も無駄の少ない進め方です。

アメックスの2枚持ちで特典を重ねる組み合わせ

アメックスは1枚で完結させるより、役割の違う2枚を組み合わせたほうが弱点を補いやすいカードです。年会費を抑える方向でも、特典を厚くする方向でも組み合わせは作れます。

ここでは代表的な4つのパターンと、逆に重複して無駄になりやすい組み合わせを紹介します。2枚目を検討している人は、自分の使い方に近いものから読んでみてください。

プロパー×セゾンアメックスで年会費を抑えつつ守備範囲を広げる

最もコスト効率がよいのが、プロパーカード1枚に、実質年会費無料のセゾン系を組み合わせる形です。たとえばアメリカン・エキスプレス・グリーン・カード(月1,100円)とセゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード(年1回利用で無料)なら、年間の負担は13,200円だけで済みます。

役割分担も明快です。旅行や高額の買い物はプロパーカードで決済してメンバーシップ・リワードを貯め、コンビニやドラッグストアなど少額の日常決済はセゾンパールのQUICPay(還元率2.0%・年間30万円まで)に回します。プロパーの弱点である日常の還元率の低さを、セゾンパールの高還元でカバーできるのがこの組み合わせの狙いです。

さらに、セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードを選べば、旅行傷害保険(最高5,000万円)とショッピング安心保険(年間最高200万円)も無料で確保できます。プロパーの保険は利用条件付帯が中心なので、旅行代金の決済カードを分けたときの保険の穴を埋める役割としても機能します。

プロパー×航空会社提携でマイルの貯まり方を厚くする

マイルを本格的に貯めたい人には、プロパーカードと航空会社提携カードの2枚持ちが効きます。日常の決済はプロパーでメンバーシップ・リワードを貯め、ANA関連の支払いや搭乗はANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードに寄せるという形です。

このとき効いてくるのが、アメックス同士なら貯めたポイントを合算しやすいという点です。メンバーシップ・リワードはANAマイルに移行できるため、プロパーで貯めたポイントを提携カード側のマイルと合流させれば、特典航空券に必要な数万マイルへ到達するスピードが上がります。

ただし、ANAマイルへの移行にはコース登録の費用がかかります。プロパーカードは年5,500円(プラチナは不要)、ANAアメックス一般は年6,600円で、両方を持つと二重に負担するケースもあるため、登録費のかからないANAゴールドを軸にして、プロパー側は交換の受け皿として使うという設計にすると無駄がありません。プロパーカードからの移行は年間40,000マイルまでという上限がある点も、軸をANAゴールドに置いたほうがよい理由になります。

アメックス×VisaかMastercardで使えないお店を補う

アメックスの最大の弱点は、依然として使えない店舗が残っていることです。近年はJCBとの提携により加盟店が大きく広がりましたが、個人経営の飲食店や一部の公共料金の支払いなどでは、まだVisaやMastercardが必要になる場面があります。

そこで有効なのが、アメックス1枚+VisaまたはMastercard1枚という国際ブランド分散の考え方です。メインをアメックスにして特典条件の達成を狙いつつ、使えない場面だけをサブカードで補えば、支払いに困ることがなくなります。海外に行く機会がある人ほど、この備えは重要になります。

サブカードは年会費無料の高還元カードで十分です。アメックスで特典条件を狙いながら、日常の細かい支払いだけをサブに逃がすという運用にすれば、年間の利用額を分散させずに済みます。

2枚持ちで無駄になりやすい特典の重複

2枚持ちで気をつけたいのが、同じ特典を二重に買ってしまうことです。よくあるのが次の3パターンです。

  • プライオリティ・パスが付くカードを2枚持ち、片方をまったく使っていない
  • プラチナ・カードとホテル提携カードを併用し、同じチェーンの上級会員資格が重複している
  • 国内空港ラウンジしか使わないのに、ラウンジ特典目当ての年会費を2枚分払っている

特に注意したいのが2つ目です。プラチナ・カードにはマリオットやヒルトンなど複数チェーンの上級会員資格が付くため、プラチナを持っているなら、同じチェーンのホテル提携カードは基本的に不要になります。無料宿泊特典を目的に併用する場合を除けば、年会費が丸ごと重複コストになりかねません。

2枚目を選ぶときは「1枚目に無い機能は何か」から考えるのが鉄則です。枚数が増えるほど利用額が分散し、年間利用額を条件とする特典に届かなくなるという副作用もあるため、増やす前に役割の重複がないか確認しておきましょう。

アメックスを持つメリット

ここまで個別のカードを見てきましたが、アメックスというブランド全体に共通する強みもあります。他社のゴールドカードやプラチナカードと比べたときに、アメックスならではと言えるポイントを整理しておきましょう。

とくに旅行・ポイント・キャンペーン・補償・限度額の5つは、カードの種類を問わず恩恵を受けやすい部分です。

旅行と空港まわりのサービスが手厚い

アメックスがもともと旅行小切手(トラベラーズチェック)の会社として発展した歴史もあり、旅行関連のサービスは他社カードと比べても層が厚いのが特徴です。

たとえば、国内主要空港のラウンジは同伴者1名まで無料で利用でき、これはグリーン・カードのような月1,100円のカードでも変わりません。他社では同伴者が有料になることも多いため、家族や同僚と出発する機会が多い人には実用的な差になります。加えて、帰国時にスーツケースを空港から自宅まで無料で送れる手荷物無料宅配サービスも、多くのカードに付帯します。

さらに、旅行の予約を代行してもらえるトラベルデスクや、悪天候などで航空便が遅れた際の食事代・宿泊代を補償するサービスも用意されています。旅先でのトラブルを、カード1枚で完結して解決できる体制が整っている点が、アメックスが旅行好きに支持され続ける理由です。

ポイントの有効期限が実質なく交換先が広い

メンバーシップ・リワードのポイント有効期限は原則として最長3年ですが、一度でもポイントを交換すれば、残りのポイントとその後に貯まるポイントの有効期限が無期限になります。年3,300円(税込)の「メンバーシップ・リワード・プラス」に登録した場合も無期限になり、プラチナ・カード会員は無料、ゴールド・プリファード・カード会員は無料で自動登録されます。マイル移行や商品交換のレートも上がるため、対象カードなら実質的に上位のポイント制度が標準装備されている状態です。

交換先の広さも見逃せません。ANA、JAL、デルタ航空、シンガポール航空、キャセイパシフィック航空など提携航空会社13社のマイルに加え、マリオットやヒルトンのホテルポイントにも交換できます。貯める段階では行き先を決めなくてよいという柔軟さは、他社のポイントプログラムにはあまり見られない強みです。

セゾン発行のアメックスで貯まる永久不滅ポイントも、その名のとおり有効期限がありません。ポイントを失効させてしまった経験がある人にとって、期限を気にしなくてよいことは想像以上に大きな安心材料になります。

入会キャンペーンのボーナスポイントが大きい

アメックスは、入会キャンペーンの規模が大きいことでも知られています。たとえばゴールド・プリファード・カードでは、2026年8月6日開始のキャンペーンで、入会後3ヶ月以内に合計50万円の利用で30,000ボーナスポイント、入会後6ヶ月以内に合計100万円の利用で80,000ボーナスポイント、通常利用分の10,000ポイントを加えて合計最大120,000ポイントがプレゼントされる内容が案内されています。

Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カードやヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・カードでも、入会後3ヶ月以内に一定額を利用することでボーナスポイントが付与されるキャンペーンが定期的に実施されています。ホテルポイントは1泊分の宿泊に直結するため、入会初年度は特典と合わせて実質的に年会費を上回る価値になるケースも珍しくありません

ただし、キャンペーンの内容と条件は時期によって変わります。金額や達成期限を勘違いすると受け取れないため、申し込み前に必ず公式サイトで最新の条件を確認してください。どのカードの特典が今いちばん大きいかを横並びで見たい場合は、アメックスの新規入会キャンペーン比較もあわせて確認しておくと判断しやすくなります。

ショッピングの補償や返品保証が付く

アメックスのプロパーカードには、買い物にまつわる補償が複数付帯しています。代表的なのが、購入した商品が破損・盗難にあった場合に補償されるショッピング・プロテクションと、購入した商品を店舗が返品に応じない場合でも所定の条件下で返金を受けられるリターン・プロテクションです。

さらに、旅行や公演のキャンセル費用を補償するキャンセル・プロテクションや、スマートフォンの画面割れ・故障を補償するスマートフォン・プロテクションも用意されています。スマートフォン・プロテクションはグリーン・カードにも付帯するため、月1,100円のカードでも十分な備えになります。

なお、カードの不正利用については、消費者側の注意も欠かせません。日本クレジット協会の集計では、2025年通年の不正利用被害額は510.5億円と前年より減ったものの、その9割以上が番号盗用によるものでした。2026年6月30日に公表された最新の四半期データでは、2026年1〜3月期の被害額は113.6億円で、そのうち106.3億円(全体の93.3%)が番号盗用という内訳です。前年同期からは4割ほど減っており、EMV 3-Dセキュアの導入が進んだ効果とみられますが、被害の中心が非対面のなりすましである構図は変わっていません(2026年分から調査方法が変わったため、過去の数値との単純比較はできません)。消費者庁もクレジットカードの不正利用に関する注意喚起のなかで、SMSやメールからカード番号を入力しないよう呼びかけています。明細に身に覚えのない請求がないかを毎月確認し、不審な点があればすぐにカード会社へ連絡する習慣をつけておきましょう。

利用限度額が一律ではなく柔軟

アメックスは、一律の利用限度額を設けていないという運用で知られています。他社カードのように「限度額100万円」といった上限が固定されているわけではなく、利用状況や支払い実績、資産状況などをもとに個別に判断される仕組みです。

このため、使い続けて良好な支払い実績を積むと、高額な支払いにも対応してもらいやすくなります。実際に、大きな買い物や旅行代金を一括で決済したい場合には、事前に「利用可能額の事前承認」をカード会社に依頼することで、その支払いが通るかを確認できます。

一方で、限度額が明示されていないことは「いくらまで使えるか分かりにくい」という不安にもつながります。オンラインサービスやアプリから利用可能額の目安を確認できるので、高額決済の前には必ずチェックしておきましょう。

申し込む前に知っておきたいアメックスの弱点

メリットが多いカードですが、当然ながら弱点もあります。申し込んでから気づくと後悔につながる4つのポイントを、正直に整理しておきます。

ここを理解したうえで選べば、期待とのズレが起きにくくなります。

年会費が高めでランクが上がるほど負担が増える

アメックスは全体的に年会費が高めです。他社では年会費1万円台のゴールドカードが主流ですが、アメックスのゴールド・プリファード・カードは39,600円と、およそ3倍の水準になります。

しかも、年会費を回収するための特典に、年間利用額の条件が付いているケースが多いのが厄介な点です。年200万円、年250万円、年400万円といった条件を満たせないと、支払った年会費に見合う特典が受け取れません。単に「ゴールドが欲しい」という理由で選ぶと、翌年の更新時に負担だけが残ります。

対策としては、実質年会費無料のセゾン系から始めるか、月会費制のグリーン・カードで様子を見るのが現実的です。年間の利用額が読めるようになってから上位カードへ切り替えれば、無駄な年会費を払わずに済みます。

使えないお店がまだ残っている

JCBとの提携により、アメックスは国内でJCB加盟店の多くをカバーできるようになりました。それでも、一部の個人商店、地方の小規模店舗、自治体の窓口などでは使えないことがあります

海外でも同様で、欧州の一部の小売店やレストランではアメックスを扱っていない場合があります。加盟店手数料が他ブランドより高いことが理由とされ、これは長年の課題として残っています。旅行先で「アメックスしか持っていない」という状況になると、支払い手段がなくなってしまいます。

対策はシンプルで、VisaまたはMastercardのサブカードを1枚持っておくことです。年会費無料のカードで十分なので、アメックスをメインにしつつ、使えない場面だけサブで補うという運用にしておけば、この弱点はほぼ解消できます。

基本のポイント還元率は特別高いわけではない

メンバーシップ・リワードの基本は100円につき1ポイントで、ポイントの使い道によって価値は変わりますが、支払い充当に使う場合は1ポイント0.3円程度と決して高くありません。還元率だけを見れば、年会費無料の高還元カードに劣る場面もあるのが実情です。

ポイントの価値を引き出すには、マイルやホテルポイントへの交換が前提になります。ANAマイルなら1ポイント=1マイル、これを特典航空券に使えば1マイル2円前後の価値になるため、実質2%前後まで引き上げられます。逆に言えば、交換の手間をかけない人にとっては還元率の低いカードのままになってしまいます。

日常の還元率を重視するなら、セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カードのQUICPay 2.0%還元を組み合わせるか、還元率の高い他社カードをサブに据えるのが現実的です。アメックスは還元率で選ぶカードではなく、特典とサービスで選ぶカードだと理解しておきましょう。

提携カードは特典が改定されることがある

提携カードは、提携先のプログラム変更やコスト増加を受けて、年会費や特典条件が改定されることがあります。実際、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カードは、2025年11月以降の年会費請求タイミングから49,500円が82,500円へと改定されました。

また、セゾンローズゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードのように、月会費制から年会費制へ切り替わり、目玉だった毎月のスターバックスチケットが終了したケースもあります。ネット上の口コミやまとめ記事には改定前の情報がそのまま残っていることが多いため、申し込み前には必ず公式サイトで現在の条件を確認してください。

改定リスクを避けたいなら、提携先の事情に左右されにくいプロパーカードを選ぶという考え方もあります。ただしプロパーも改定と無縁ではなく、旧ゴールド・カードが新規募集を終了してゴールド・プリファードに移行したように、ラインナップ自体が入れ替わることもあります。定期的に自分のカードの条件を見直す習慣を持っておくと安心です。

アメックスの審査と申し込みの流れ

アメックスは「審査が厳しい」というイメージを持たれがちですが、実際には申し込むカードのランクによって難易度は大きく変わります。ここでは、審査で見られる要素と申し込みから発行までの流れを整理しておきます。

必要な準備が分かっていれば、無用な不安を抱えずに申し込みに進めます。

審査で見られやすいポイントと必要な書類

プロパーカードの申込資格は、一般に20歳以上で定職に就いていることとされています。審査で重視されるのは、収入の安定性・勤続年数と、これまでのクレジットカードやローンの支払い履歴(クレジットヒストリー)です。年収の絶対額よりも、支払いを継続して守れているかが問われます。

必要書類としては、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類が基本です。申込内容や希望限度額によっては、収入証明書類の提出を求められる場合もあります。申し込み時に入力する勤務先や年収に誤りがあると審査に影響するため、正確に記入しましょう。

自分の信用情報に不安がある人は、事前に確認しておくと安心です。指定信用情報機関のCICでは、インターネットから500円で情報開示を申し込めます。過去の延滞が記録されていないか、他社の借入状況が正しく登録されているかをチェックしてから申し込めば、無駄な申し込み履歴を残さずに済みます。

申し込みから発行までにかかる期間

オンラインで申し込んだ場合、個人カードなら最短60秒程度で審査状況の案内が表示される仕組みが用意されています。ただし、その場で最終的な結論が出るわけではなく、追加の確認が入るケースもあります。

審査完了からカードの発行・到着までは、おおむね1週間から3週間程度が目安です。年末年始や大型連休を挟むとさらに時間がかかることがあります。旅行の出発日や高額決済の予定に合わせたい場合は、余裕をもって申し込むようにしましょう。

なお、セゾン発行のアメックスは発行スピードが速いのが特徴です。セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード Digitalなら、最短5分でデジタルカードが発行され、その日のうちにネットショッピングやスマホ決済で使い始められます。急いでいる場合はこちらを選ぶという方法もあります。

比較的申し込みやすいのはどの種類か

もっとも申し込みやすいのは、クレディセゾンが発行するカードです。セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カードは18歳以上(高校生を除く)から申し込め、アルバイトやパート収入でも検討の対象になります。学生や新社会人が最初のアメックスとして選ぶケースが多いのはこのためです。

次に手が届きやすいのが、月会費制のアメリカン・エキスプレス・グリーン・カードです。プロパーカードのなかでは負担が軽く、月1,100円という設計上、申し込みのハードルも比較的低めとされています。ここでプロパーの実績を作ってから、ゴールド・プリファードやプラチナへ進むという流れが定番です。

一方、プラチナ・カードは直接申し込めるようになったとはいえ、年会費165,000円を継続して負担できる支払い能力が前提になります。ステータスだけを目的に無理をして申し込むと、翌年の更新で行き詰まりかねません。まずは自分の年間利用額に見合うランクから始めるのが、結果的に近道になります。

アメックスの種類に関するよくある質問

最後に、アメックスの種類選びでよく寄せられる疑問にまとめて答えます。申し込み直前に迷いやすいポイントを中心に取り上げました。

気になる質問だけを拾い読みしても構いません。

公式に会員数のランキングが公表されているわけではありませんが、現在、新規で検討されることが多いのはアメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードです。旧ゴールド・カードが新規募集を終了したことで、プロパーのゴールドを狙う人の受け皿になっているためです。

年会費39,600円に対して、年200万円の利用でもらえる1泊2名分の無料宿泊券と、ダイニングの20%キャッシュバック(年間最大10,000円)という、金額換算しやすい特典がそろっています。メタル製の券面という分かりやすい価値もあり、支持を集めやすい構成になっています。

一方、年会費をかけずに持ちたい層には、セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カードとセゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードが人気です。どちらを選ぶべきかは、年間の利用額と旅行の頻度で判断するのが正解です。

グリーンとゴールド・プリファードはどちらを選ぶべきですか

判断の基準は年間200万円をカードにまとめられるかどうかの一点です。

年200万円を使える見込みがあるなら、ゴールド・プリファードが有利です。無料宿泊券(実勢3万〜5万円相当)とダイニング特典(年間最大10,000円)で、年会費39,600円の大部分を回収できます。プライオリティ・パスの年2回無料も付くため、海外に行く機会がある人ならさらに価値が上がります。

年間の利用額がそこまで届かない、あるいはまだ読めないという段階なら、月1,100円のグリーン・カードから始めるのが賢明です。プロパーカードとしての基礎機能は共通しているので、まずアメックスの使い勝手を確かめ、利用額が伸びてきたタイミングでゴールド・プリファードへ切り替えるという進め方が無理のない選択になります。

プロパーカードと提携カードはどちらがステータスが高いですか

一般的には、アメックス自身が発行するプロパーカードのほうがステータスが高いと受け止められています。グリーン、ゴールド・プリファード、プラチナ、センチュリオンという序列が明確で、券面のデザインからもランクが伝わるためです。

ただし、実利という意味では単純に比較できません。ホテル提携カードは上級会員資格という他では得がたい価値を持ちますし、航空会社提携カードはマイルの貯まり方で圧倒的に有利です。ステータスと実利は別の軸で考えたほうが、満足度の高い選択ができます

セゾン発行のカードについては、券面にアメックスのロゴが入るものの、発行会社もポイント制度も異なります。ステータス性を重視するなら、この違いは理解しておいたほうがよいでしょう。

年会費無料で持てるアメックスはありますか

完全な無条件無料のカードはありませんが、条件付きで実質無料になるカードは複数あります。代表的なのは次の3枚です。

  • セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード(年会費1,100円・初年度無料/前年に1回以上の利用で翌年無料)
  • セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード(年会費11,000円・初年度無料/前年に1回以上の利用で翌年無料)
  • セゾンローズゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード(年会費11,000円・初年度無料/前年に1回以上の利用で翌年無料)

いずれも「年に1回でも使えば無料」という緩い条件なので、実質的には無料と考えて差し支えありません。とくにセゾンゴールドは、旅行傷害保険や国内空港ラウンジ年2回無料まで付いて実質無料なので、サブカードとして持っておく価値があります。

なお、これらはすべてクレディセゾンが発行するカードです。アメリカン・エキスプレス自身が発行するプロパーカードには年会費無料のものはありません。

途中でカードの種類を変更(アップグレード)できますか

はい、できます。アメックスのプロパーカードは、グリーンからゴールド・プリファード、ゴールド・プリファードからプラチナへの切り替え申し込みが可能です。利用実績を積んでいる会員には、アメックス側からアップグレードの案内が届くこともあります。

旧アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードを持っている人も、切り替え申し込みでゴールド・プリファード・カードに移行できます。年会費は31,900円から39,600円に上がりますが、年200万円の利用で無料宿泊券がもらえる点を考えると、利用額が見合う人にはメリットのある変更です。

アップグレード時には改めて審査が行われます。また、切り替えのタイミングによっては年会費の日割り精算や、貯めていたポイントの扱いに注意が必要な場合があるため、事前にカード会社へ確認しておくと安心です。

学生や新社会人でもアメックスは作れますか

学生であれば、セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カードが現実的な選択肢です。18歳以上(高校生を除く)から申し込め、年1回の利用で年会費も無料になるため、収入が限られる学生でも維持しやすい設計になっています。

新社会人の場合は、勤続年数が短い段階でも申し込めるカードから始めるのが安全です。月1,100円のアメリカン・エキスプレス・グリーン・カードなら負担が軽く、プロパーカードとしての実績を積むこともできます。数年かけて支払い実績を作れば、ゴールド・プリファードやプラチナへの道も開けてきます。

なお、成年年齢が18歳に引き下げられたことで、若い世代でも保護者の同意なくカード契約ができるようになりました。国民生活センターも18歳成年とクレジットカードに関する注意喚起を出しており、支払い能力を超える利用や、返品トラブルへの注意を呼びかけています。使いすぎを防ぐために、最初は利用可能額を抑えて始めるのがおすすめです。

まとめ|アメックスは種類ごとの得意分野で選べば失敗しない

アメックスの種類は、プロパー・航空会社提携・ホテル提携・セゾン発行・ビジネスの5系統に整理できます。種類が多くて選べないと感じるのは、系統ごとの得意分野が違うことを知らないまま比較しているからです。

改めて、選び方の要点をまとめておきます。

  • 年間200万円以上をカードにまとめられるなら、無料宿泊券がもらえるアメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードが総合力で最有力
  • 年500万円規模の決済ができ、海外出張も多いならアメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードで特典を使い切れる
  • ANAマイルを本気で貯めるなら、移行手数料無料で上限もないANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード
  • ホテルの上級会員資格が目的なら、Marriott Bonvoy 系またはヒルトン・オナーズ系。宿泊頻度に応じて一般とプレミアムを選び分ける
  • 年会費をかけたくない、まず試したいなら、年1回の利用で無料になるセゾンパールまたはセゾンゴールド

大切なのは、年会費の金額ではなく、その年会費を回収できる使い方が自分にあるかという視点です。年200万円、年250万円、年400万円といった条件を満たせないカードは、どれだけ特典が豪華でも持ち出しになります。まずは直近1年の決済額を確認し、そこから逆算して選んでみてください。

そして、迷ったときは月会費制のグリーン・カードや、実質年会費無料のセゾン系から始めれば失敗しません。使い方が固まってから上位カードへ切り替えるという順番なら、無駄な年会費を払わずに、自分に合った1枚へたどり着けるはずです。