
「dカードゴールドの海外旅行保険って、実際のところ十分なの?」と気になってこのページにたどり着いた人は多いはずです。年会費11,000円(税込)を払って持つカードだけに、いざという海外旅行で頼りになるのか、しっかり確認しておきたいところですよね。
結論からお伝えすると、dカードゴールドの海外旅行保険はカードを持っているだけで補償が始まる自動付帯で、家族特約まで付く充実した内容です。一方で、治療費用の上限が300万円までだったり、現地で支払い不要になるキャッシュレス診療に対応していなかったりと、知っておくべき弱点もあります。
この記事では、dカードゴールドの海外旅行保険の補償内容を金額つきでわかりやすく整理し、どんな人なら十分でどんな人は上乗せが必要なのかを具体的に解説します。さらに、補償が足りないときに合算できるおすすめカードや、実際に保険を使うときの請求手順まで、海外旅行を安心して楽しむための情報をまとめました。
dカードゴールドの海外旅行保険はどんな保険?まず知っておきたい基本
dカードゴールドの海外旅行保険を理解するうえで、最初におさえておきたいのが「自動付帯」「補償期間」「対象者」「相談窓口」の4点です。ここを正しく知っておくと、いざ海外でトラブルが起きたときに落ち着いて対応できます。まずは保険の土台となる基本ルールから見ていきましょう。
自動付帯だからカードを持っているだけで補償される
dカードゴールドの海外旅行保険は自動付帯です。自動付帯とは、旅行代金をそのカードで支払ったかどうかに関係なく、カードを保有しているだけで補償が有効になる仕組みのことを指します。
近年は多くのクレジットカードが、旅行代金や交通費をカード決済しないと保険が効かない「利用付帯」へ切り替えています。たとえば年会費無料のエポスカードやJCB CARD Wは利用付帯です。その点でdカードゴールドは、持っているだけで補償が始まるため、うっかり旅費を別の支払い方法にしてしまっても安心です。
ただし、傷害死亡・後遺障害の補償額については、旅行代金をdカードゴールドで支払うかどうかで金額が変わります。旅費をカード払いすると傷害死亡が最高1億円、未払いだと最高5,000万円になります。治療費用などその他の補償は支払いの有無にかかわらず一定なので、より手厚くしたい人は旅費をdカードゴールドで決済しておくとよいでしょう。
補償される期間は出発の翌日から最長90日まで
海外旅行保険の補償期間は1回の旅行につき最長90日間です。日本を出発した日から数え、90日を超えた分は補償の対象外になります。
短期の観光旅行や出張であれば90日で困ることはほとんどありませんが、長期の留学やワーキングホリデー、数か月にわたる海外滞在を予定している人は注意が必要です。90日を超える滞在では、別途専用の長期向け海外旅行保険に加入するか、現地の医療保険でカバーする必要があります。
また、同じ年に何度も海外へ行く場合、それぞれの旅行ごとに最長90日まで補償される点も覚えておきましょう。年間の渡航回数に制限はないため、出張や旅行が多い人ほどdカードゴールドの保険を活用しやすくなっています。
補償の対象になる人・ならない人の条件
補償の対象になるのは、まずdカードゴールドの本会員と家族カード会員です。家族カード会員も本会員とほぼ同じ補償が受けられます。
さらにdカードゴールドには家族特約が付いており、家族カードを持っていない家族も一定の範囲で補償されます。対象となるのは生計をともにする配偶者・19歳未満の同居親族・19歳未満で別居している未婚の子どもなどです。詳しくは後ほど「家族特約のしくみ」の章で解説します。
一方で、対象にならないのは19歳以上の同居していない家族や、すでに別生計となっている成人の子どもなどです。家族全員が確実に補償されると思い込まず、出発前に対象範囲を確認しておくことをおすすめします。
事故やケガの相談・連絡先は東京海上日動
dカードゴールドの海外旅行保険を引き受けているのは東京海上日動火災保険です。海外でケガや病気をしたとき、トラブルに巻き込まれたときの相談窓口もここになります。
事故やケガが発生したら、まず「東京海上日動カード保険デスク」へ連絡します。電話番号は0120-619-360で、携帯電話やPHSからも利用できます。海外からかける場合は、日本の国際電話番号を案内に従ってダイヤルします。
連絡の際は、事故の起きた日を含めて30日以内に内容を報告するのが原則です。あとから保険金をスムーズに請求するためにも、事故が起きたらできるだけ早く連絡を入れておきましょう。
dカードゴールドの海外旅行保険の補償内容を金額つきで解説
ここからは、dカードゴールドの海外旅行保険で実際にいくらまで補償されるのかを、項目ごとに金額つきで確認していきます。下の表は本会員・家族会員の補償額をまとめたものです。家族特約で補償される家族の金額は本会員より低めに設定されているため、その点も後の章で触れます。
| 補償項目 | 本会員・家族会員の補償額 |
|---|---|
| 傷害死亡・後遺障害 | 最高1億円(旅費カード払い)/最高5,000万円(自動付帯) |
| 傷害・疾病治療費用 | 最高300万円 |
| 賠償責任 | 最高5,000万円 |
| 携行品損害 | 最高50万円(盗難等は1個30万円・年間限度) |
| 救援者費用 | 最高500万円 |
| 航空便遅延費用 | 最高3万円(定額) |
傷害死亡・後遺障害は最高5,000万円から1億円
海外旅行中の事故でケガをし、死亡または後遺障害が残った場合に支払われるのが傷害死亡・後遺障害保険金です。dカードゴールドでは旅行代金をカードで支払った場合に最高1億円、支払っていない場合でも最高5,000万円が補償されます。
後遺障害の場合は、障害の程度に応じて金額が決まります。旅費をカード払いしたケースでは400万円〜1億円、自動付帯のみのケースでは200万円〜5,000万円の範囲で支払われる仕組みです。
死亡・後遺障害の補償は、実際に使う機会こそ少ないものの、万が一のときに残された家族を守る大切な備えです。少しでも手厚くしておきたい人は、海外旅行の航空券やツアー代金をdカードゴールドで決済しておくとよいでしょう。
ケガ・病気の治療費用は最高300万円
海外旅行保険でもっとも使う機会が多いのが、ケガや病気の治療費用です。dカードゴールドでは傷害・疾病治療費用が最高300万円まで補償されます。現地で診察を受けたり入院したりしたときの費用が、この範囲内でカバーされます。
300万円という金額は、アジア圏の短期旅行であれば十分なケースが多い水準です。一方で、医療費が非常に高いアメリカ本土やハワイでは、入院や手術になると300万円を超えてしまうことがあります。外務省の海外安全ホームページでも、海外では治療費が高額になりやすいことから、海外旅行保険への加入がすすめられています。
そのため、渡航先によっては治療費用の上乗せを検討したいところです。具体的な渡航先別の目安は「渡航先別に見る補償は十分かどうか」の章で詳しく解説します。
賠償責任は最高5,000万円で他人への損害もカバー
賠償責任保険は、海外で他人にケガをさせてしまったり、他人のものを壊してしまったりして、法律上の損害賠償責任を負ったときに支払われる補償です。dカードゴールドでは最高5,000万円まで補償されます。
たとえばホテルの備品を誤って破損した、レンタル品を壊した、人とぶつかってケガをさせてしまったといったケースが対象になります。海外では賠償額が高額になることもあるため、5,000万円という補償額は心強い水準です。
ただし、レンタカーの運転中の事故など一部対象外となるケースもあります。心配な場合は、現地でレンタカーを借りる際に別途自動車保険に加入しておくと安心です。
携行品損害・救援者費用で盗難や紛失にも対応
携行品損害は、旅行中に持ち物が盗難・破損・火災などの被害にあったときに補償される項目です。dカードゴールドでは最高50万円(年間限度)まで補償され、現金やパソコンなど一部対象外のものを除き、カメラやスーツケース、衣類などが対象になります。なお、盗難の場合は1個または1組につき30万円が上限です。
救援者費用は、海外で入院した家族のもとへ駆けつけるための渡航費・宿泊費や、捜索救助にかかった費用を補償するもので、最高500万円まで支払われます。万が一の重大なトラブルで、家族が現地へ向かう必要が生じたときに役立ちます。
これらの補償により、ケガや病気だけでなく、盗難や紛失といった旅行中によくあるトラブルにも幅広く対応できるのがdカードゴールドの強みです。
航空便の遅延・欠航にそなえる遅延費用特約
dカードゴールドには、航空便の遅延・欠航や手荷物の遅延に備える海外航空便遅延費用特約が付いています。補償額は最高3万円の定額です。
具体的には、搭乗予定だった便が遅延・欠航して食事代や宿泊代が余分にかかったとき、預けた手荷物が遅れて生活必需品を現地で購入したときなどに補償されます。金額は大きくありませんが、突然のトラブルで発生する出費をカバーできるのはうれしいポイントです。
近年は天候や運航トラブルによる遅延・欠航も珍しくありません。こうした「旅行そのものの遅れ」に対する補償が標準で付いているのは、ゴールドカードならではの安心感といえます。
家族カードを持っていない家族も守れる家族特約のしくみ
dカードゴールドの大きな魅力のひとつが家族特約です。家族カードを発行していない家族も、一定の範囲で海外旅行保険の補償を受けられます。家族旅行に行く人にとっては、家族全員分の保険料を別途払わなくても済む可能性があるため、しっかり理解しておきたいポイントです。
家族特約の対象になる配偶者・子ども・親族の範囲
家族特約の対象になるのは、本会員と生計をともにする配偶者・19歳未満の同居親族・19歳未満で別居している未婚の子どもです。年齢の条件は保険事故が発生した時点で判断されます。
たとえば、専業主婦(主夫)の配偶者や、小学生・中学生・高校生の子どもは家族特約の対象になります。家族カードを発行していなくても、これらの家族は本会員のカードに付帯する保険でカバーされるわけです。
一方で、19歳以上の子どもや、別生計の親などは対象外です。大学生の子どもと一緒に旅行する場合などは、その子どもが家族特約の対象から外れることがあるため、別途海外旅行保険に加入させるなどの対策が必要になります。
家族カード会員と家族特約の補償はどう違う?
家族カード会員と家族特約では、補償される金額に違いがあります。家族カード会員は本会員とほぼ同等の補償が受けられるのに対し、家族特約で補償される家族は金額が低めに設定されています。
たとえば傷害・疾病治療費用は、本会員・家族会員が最高300万円なのに対し、家族特約の対象者は最高50万円です。傷害死亡も本会員の最高1億円に対し、家族特約は1,000万円となっています。
そのため、配偶者も頻繁に海外へ行くなら、家族カードを発行して本会員並みの補償を確保するのがおすすめです。家族カードの年会費は1枚目が無料なので、補償を手厚くしたい配偶者には家族カードを持たせておくとよいでしょう。
子どもの治療費はいくらまで補償される?
家族特約の対象となる子ども(19歳未満)の治療費用は最高50万円まで補償されます。本会員の300万円と比べると少なめですが、軽いケガや体調不良の診察であれば50万円でカバーできるケースも少なくありません。
ただし、子どもは旅行先で急に発熱したり、慣れない環境で体調を崩したりすることが多いものです。アメリカやヨーロッパなど医療費が高い国へ家族で行く場合は、50万円では足りない可能性があります。
子どもの治療費を手厚くしたいなら、家族特約だけに頼らず、子ども本人を対象にした海外旅行保険に加入しておくと安心です。短期の旅行向けプランなら数千円程度から加入できるものもあります。
dカードゴールドの海外旅行保険を選ぶメリット
ここでは、dカードゴールドの海外旅行保険ならではのメリットを整理します。自動付帯であることに加え、家族をまとめて守れる点や、国内旅行・お買い物まで補償が広がる点など、年会費に見合う価値があるのかを具体的に見ていきましょう。
旅費をカード払いしなくても補償が始まる安心感
最大のメリットは、やはり自動付帯であることです。旅行代金をdカードゴールドで支払わなくても、カードを持っているだけで治療費用などの補償が有効になります。
利用付帯のカードでは、旅費を別の支払い方法にしてしまうと保険が一切効かないということが起こり得ます。海外で病気になってから「保険が適用されない」と気づくのは大きなリスクです。その点、自動付帯のdカードゴールドなら、うっかり旅費を別払いにしても基本の補償が受けられます。
「保険のためにわざわざ旅費の支払い方法を気にしなくていい」という手軽さは、海外旅行に慣れていない人ほどありがたく感じられるはずです。
家族みんながまとめて補償される心強さ
前章で解説したとおり、dカードゴールドには家族特約が付いており、家族カードを持っていない配偶者や子どもも補償の対象になります。家族旅行のたびに全員分の保険料を払う必要がないのは、家計にとって大きなメリットです。
たとえば4人家族で海外旅行に行くたびに、ひとりあたり数千円の保険料がかかると、合計で1万円を超えることも珍しくありません。dカードゴールドなら、家族特約の対象範囲であれば追加の保険料なしで補償されます。
旅行の頻度が高い家庭ほど、この家族特約の恩恵は大きくなります。補償額には上限があるため過信は禁物ですが、ベースの備えとして家族をまとめて守れるのは心強いポイントです。
国内旅行保険やお買い物の補償もセットで付く
dカードゴールドの補償は海外旅行だけにとどまりません。国内旅行傷害保険やお買い物あんしん保険もセットで付帯しています。
国内旅行保険は、国内の旅行中に事故でケガをしたときなどに補償されるものです。お買い物あんしん保険は、dカードゴールドで購入した商品が一定期間内に破損・盗難にあった場合に補償が受けられる仕組みで、年間最高300万円まで対応します。
海外・国内の旅行に加え、日常のお買い物まで補償の対象になるため、1枚でさまざまなリスクをカバーできます。複数の保険にバラバラに加入する手間を省けるのも、ゴールドカードならではの利点です。
空港ラウンジなど旅行そのものが快適になる特典
dカードゴールドは保険以外の旅行関連特典も充実しています。代表的なのが国内主要空港とハワイ・ホノルルの空港ラウンジを無料で利用できる特典です。出発前の待ち時間を、ドリンクを飲みながらゆったり過ごせます。
このほか、海外でのレンタカー優待や、旅のサポートデスクといったサービスも用意されています。保険で「もしものとき」に備えつつ、特典で「旅そのもの」を快適にできるのがdカードゴールドの魅力です。空港ラウンジ特典の使い方をくわしく知りたい人は、dカードゴールドの空港ラウンジの入り方もあわせて読んでみてください。
ドコモユーザーであれば、ドコモのケータイ・ドコモ光の利用料金に対して10%のdポイント還元も受けられます。普段の通信費の還元で年会費を回収しやすいため、保険や特典を「おまけ」として楽しめる点も見逃せません。dカードゴールドの全体的な使い勝手が気になる人は、実際のdカードゴールドの評判・口コミもチェックしておくと安心です。海外旅行向けの1枚を探している人は、海外旅行におすすめのクレジットカードもあわせてチェックしてみてください。
申し込む前に知っておきたい注意点と弱いところ
充実した内容のdカードゴールドの海外旅行保険ですが、申し込む前に知っておきたい弱点もあります。ここを理解しておかないと、いざというときに「思っていたのと違う」と困ることになりかねません。代表的な5つの注意点を見ていきましょう。
治療費300万円では足りない国・地域がある
最大の弱点は、傷害・疾病治療費用の上限が300万円であることです。アジア圏なら十分なケースが多い一方、医療費が高額なアメリカ本土やハワイでは足りなくなる恐れがあります。
外務省の海外安全ホームページによると、アメリカでは入院費が1日あたり1〜2万ドルに及ぶこともあるとされています。実際に、ハワイで急性心筋梗塞を発症し、13日間入院した結果、治療費が約1,942万円に達した事例も報告されています。
こうした国へ行く場合は、300万円ではまったく足りません。後述する別カードとの合算や、治療費用が高額または無制限の海外旅行保険への加入を検討する必要があります。
その場で精算できるキャッシュレス診療には未対応
dカードゴールドの海外旅行保険はキャッシュレス診療に対応していません。キャッシュレス診療とは、提携病院で治療を受けたとき、その場での支払いが不要になる仕組みのことです。
dカードゴールドの場合は、まず自分で治療費を立て替え、帰国後に保険金を請求する流れになります。そのため、高額な治療になると、いったんは大きな金額を自分で支払わなければなりません。
クレジットカードの利用限度額によっては、高額な治療費を立て替えられない可能性もあります。キャッシュレス診療を重視する人は、その機能が付いた別の海外旅行保険を併用すると安心です。
歯科治療や持病の悪化は補償の対象外
海外旅行保険には、補償の対象外となるケースがいくつかあります。dカードゴールドでも、歯科治療や、もともと持っている持病(既往症)の悪化は原則として対象外です。
たとえば旅行中に虫歯が痛み出して現地の歯科医にかかった場合や、持病が悪化して治療を受けた場合は、保険金が支払われないことがあります。妊娠・出産に関わる費用なども対象外となるのが一般的です。
こうした対象外の項目は見落としがちなので、出発前に保険の補償規定で確認しておきましょう。持病がある人は、持病もカバーする専用の海外旅行保険を別途検討するのがおすすめです。
90日を超える長期滞在はカバーできない
補償期間は1回の旅行につき最長90日です。これを超える長期の海外滞在は、dカードゴールドの保険ではカバーできません。
留学・ワーキングホリデー・長期出張など、3か月を超える滞在を予定している人は注意が必要です。90日を過ぎた時点で補償が切れてしまうため、それ以降は無保険状態になってしまいます。
長期滞在の場合は、滞在期間全体をカバーする長期向けの海外旅行保険に加入するか、現地の医療保険を利用する必要があります。出発前に滞在日数と補償期間をしっかり照らし合わせておきましょう。
保険金は帰国後に自分で請求する手間がかかる
前述のとおり、dカードゴールドの保険はキャッシュレス診療に対応していないため、保険金は帰国後に自分で請求する必要があります。請求には診断書や治療費の明細書、領収書などの書類が必要です。
現地でこれらの書類をきちんと受け取っておかないと、帰国後に保険金を請求できなくなる恐れがあります。慣れない海外で、言葉の壁を越えて書類を揃えるのは意外と手間がかかるものです。
「治療を受けたのに書類が足りず請求できなかった」とならないよう、現地でやるべきことを事前に把握しておくことが大切です。具体的な請求手順は「保険を使うときの請求手順と必要書類」の章でくわしく解説します。
年会費11,000円は海外旅行保険として元が取れる?コスパを検証
dカードゴールドの年会費は11,000円(税込)です。この年会費を「海外旅行保険の保険料」として見たとき、本当に元が取れるのかを検証してみましょう。保険会社で同等の補償を買った場合との比較や、年に何回旅行すればお得になるのかを具体的に見ていきます。
同じ補償を保険会社で買うといくらかかるかで比べる
海外旅行保険を保険会社で個別に契約すると、補償内容や旅行日数にもよりますが、1回の旅行(数日〜1週間程度)でおよそ3,000円〜6,000円かかるのが一般的です。家族分を含めればさらに高くなります。
dカードゴールドなら、年会費11,000円で本会員・家族の補償が何度でも有効になります。仮に1回あたり4,000円の保険料がかかるとすれば、年に3回旅行すれば12,000円となり、年会費を上回る計算です。
もちろん、補償内容の細かさやキャッシュレス診療の有無では保険会社の専用プランに分があります。それでも、頻繁に海外へ行く人にとっては、カード付帯保険でベースを固めるほうがコスパに優れるケースが多いといえます。
年に何回旅行すれば年会費の元が取れるのか
保険料の目安を1回あたり4,000円とすると、年に3回ほど海外旅行に行けば、保険料だけで年会費11,000円の元が取れる計算になります。家族で旅行する場合は、家族特約のぶん回収はさらに早まります。
たとえば夫婦で年に2回旅行するなら、保険料は1回あたり2人分で8,000円前後、年間で16,000円相当の備えになります。これだけで年会費を上回るため、家族旅行が多い人ほどコスパは高くなります。
ただし、海外旅行がごくたまにしかない人や、その都度しっかりした専用保険に入りたい人にとっては、年会費を保険だけで回収するのは難しいかもしれません。その場合は、後述するポイント還元や特典まで含めて総合的に判断しましょう。
ドコモユーザーならポイント還元で実質さらにお得
dカードゴールド最大の強みは、ドコモユーザーへの10%のdポイント還元です。ドコモのケータイ料金やドコモ光の利用料金(1,000円ごと)に対して10%分のdポイントが還元されます。
たとえば毎月のドコモ料金が1万円なら、年間で1万2,000ポイント前後が貯まる計算です。これだけで年会費11,000円をほぼ回収できてしまいます。つまりドコモユーザーにとっては、海外旅行保険や空港ラウンジ特典が「実質無料のおまけ」になるわけです。
このように、ドコモユーザーであればポイント還元だけで年会費の元が取れるため、海外旅行保険のコスパは非常に高くなります。自分が年会費の元を取れるタイプか不安な人は、dカードゴールドで損する人・得する人の違いもあわせて確認しておくとよいでしょう。クレジットカード全体の比較を知りたい人は、クレジットカードおすすめ人気ランキングも参考にしてみてください。
渡航先別に見るdカードゴールドの補償は十分かどうか
dカードゴールドの治療費用上限は300万円です。これが十分かどうかは、行き先の医療費水準によって大きく変わります。ここでは代表的な渡航先を3つのグループに分け、補償が足りるかどうかの目安を解説します。
韓国・台湾・タイなどアジアは治療費300万円でほぼ安心
韓国・台湾・タイ・ベトナムといったアジア圏は、欧米と比べて医療費が比較的安く抑えられています。軽いケガや体調不良の診察・短期入院であれば、治療費用300万円でカバーできるケースがほとんどです。
そのため、近場のアジアへの短期旅行であれば、dカードゴールドの海外旅行保険だけでも十分な備えになることが多いといえます。家族特約の対象となる家族と一緒でも、軽い症状ならカバーできるでしょう。
ただし、大きな事故や重い病気で長期入院・手術が必要になれば、アジアでも300万円を超える可能性はゼロではありません。心配な人は、念のため少額の上乗せ保険を検討しておくと安心です。
ハワイ・アメリカ本土は医療費が高く上乗せ推奨
アメリカ本土とハワイは、世界でもトップクラスに医療費が高い地域です。盲腸の手術だけで300万円を超えることもあり、入院や大きな手術になれば1,000万円を軽く超えるケースも珍しくありません。
前述のとおり、ハワイで急性心筋梗塞を発症して約1,942万円の治療費がかかった事例もあります。dカードゴールドの治療費用300万円では、まったく足りない可能性が高い地域です。
アメリカ・ハワイへ行くなら、治療費用が1,000万円以上、できれば無制限のプランを別途用意するか、後述する別カードとの合算で補償を厚くすることを強くおすすめします。
ヨーロッパは治療費は足りても盗難に注意
ヨーロッパは、国によって医療費の水準に差がありますが、多くの国では治療費用300万円でおおむねカバーできる傾向です。アメリカほど極端に高額になることは少なめです。
一方で、ヨーロッパで特に注意したいのがスリや置き引きといった盗難被害です。観光地ではカメラやスマートフォン、財布などを狙った犯罪が多く発生しています。携行品損害の補償(最高50万円)でカバーできるとはいえ、現金は対象外なので過信は禁物です。
ヨーロッパ旅行では、治療費よりも盗難・紛失への備えが重要になります。携行品の補償を手厚くしたい場合は、携行品損害の補償が充実した別カードを組み合わせるのもひとつの方法です。
補償が足りないときに上乗せできるおすすめカード3選
dカードゴールドの治療費用300万円では不安な渡航先では、別のクレジットカードを併用して補償を合算するのが効果的です。複数のカードを持っていると、治療費用などの一部の補償は各カードの金額を合算できます。ここでは、上乗せにおすすめのカードを3枚ご紹介します。下の表で特徴を比較してみましょう。
| カード | 年会費(税込) | 傷害・疾病治療費用 | 付帯条件 |
|---|---|---|---|
![]() dカード PLATINUM |
29,700円 | 最高300万円 | 自動付帯 |
![]() エポスカード |
無料 | 傷害200万円/疾病270万円 | 利用付帯 |
![]() JCB CARD W |
無料 | 各最高100万円 | 利用付帯 |
dカード PLATINUMにすれば補償額が最高1億円に

| 年会費(税込) | 29,700円 |
|---|---|
| 傷害死亡・後遺障害 | 最高1億円 |
| 傷害・疾病治療費用 | 各最高300万円 |
| 賠償責任 | 最高1億円 |
| 携行品損害 | 最高50万円(盗難等は1個30万円) |
| 救援者費用 | 最高500万円 |
| 航空便遅延費用 | 最高3万円 |
| 付帯条件 | 自動付帯 |
- 傷害死亡・後遺障害が最高1億円とゴールドよりさらに手厚い
- 賠償責任が最高1億円とゴールドの5,000万円より大幅に手厚い
- 同じドコモ系なのでdポイント還元率の高さはそのまま引き継げる
- 年会費が29,700円とdカードゴールドの約3倍かかる
- 治療費用の上限はゴールドと同じ300万円のため上乗せ効果は限定的
dカードゴールドからのグレードアップを検討するなら、dカード PLATINUMが選択肢になります。傷害死亡・後遺障害が最高1億円、賠償責任も最高1億円と、ゴールドよりさらに手厚い補償が自動付帯で受けられます。年会費は29,700円とぐっと上がりますが、利用額に応じたボーナスポイントやプラチナならではの特典も充実しています。
ただし、治療費用の上限はゴールドと同じ最高300万円です。アメリカ・ハワイなど治療費が高い地域への備えとしては、プラチナへの切り替えだけでは不十分なこともあります。手元の現金や限度額に余裕を持たせたい人や、死亡・遅延の補償を厚くしたい人に向いた1枚といえます。ゴールドとの違いをじっくり比べたい人は、dカードゴールドとプラチナの違いを徹底比較した記事も参考になります。
エポスカードを旅費決済に使って治療費を上乗せ

| 年会費(税込) | 無料 |
|---|---|
| 傷害死亡・後遺障害 | 最高3,000万円 |
| 傷害治療費用 | 最高200万円 |
| 疾病治療費用 | 最高270万円 |
| 賠償責任 | 最高3,000万円 |
| 携行品損害 | 最高20万円(免責3,000円) |
| 救援者費用 | 最高100万円 |
| 付帯条件 | 利用付帯 |
- 年会費無料なので持っているだけで負担なく補償を上乗せできる
- 疾病治療費用が最高270万円とdカードゴールドの300万円に合算できる
- 救援者費用が最高100万円と無料カードのなかでは手厚い
- 2023年10月以降は利用付帯になり、旅費の決済が必要になった
- 携行品損害(最高20万円)はやや低めで補完目的での利用が中心になる
エポスカードは年会費無料でありながら、疾病治療費用が最高270万円、救援者費用が最高100万円と無料カードのなかでは手厚い補償を備えています。dカードゴールドと一緒に持っておけば、治療費用などの一部を合算でき、たとえば疾病治療費用は最大570万円相当の備えにできます。
注意点は、2023年10月から利用付帯に変わったことです。補償を有効にするには、旅行代金(宿泊を伴うツアー代金や公共交通機関の料金)をエポスカードで支払う必要があります。dカードゴールドが自動付帯なので、旅費の一部をエポスカードで決済すれば両方の補償を効かせられます。無料で持てるサブカードとして、海外旅行のたびに財布へ入れておきたい1枚です。
JCB CARD Wで携行品や治療費を補完

| 年会費(税込) | 無料 |
|---|---|
| 申込対象 | 18歳〜39歳(40歳以降も無料で継続) |
| 傷害死亡・後遺障害 | 最高2,000万円 |
| 傷害・疾病治療費用 | 各最高100万円 |
| 賠償責任 | 最高2,000万円 |
| 携行品損害 | 最高20万円(年間100万円) |
| 付帯条件 | 利用付帯 |
- 年会費無料で40歳以降もそのまま無料で持ち続けられる
- 治療費用を各最高100万円ぶん合算でき補償の底上げになる
- ポイント還元率が高く普段使いのメインカードとしても優秀
- 申込は18歳〜39歳まで(40歳以上は新規申込できない)
- 利用付帯のため旅費の一部をカード決済する必要がある
JCB CARD Wは年会費無料・18歳〜39歳が申込可能な、若年層に人気の1枚です。傷害・疾病治療費用が各最高100万円付帯しており、dカードゴールドの治療費用に合算すれば、治療費の備えをさらに底上げできます。
こちらも利用付帯のため、補償を効かせるには旅費の一部をJCB CARD Wで支払う必要があります。エポスカードと同様、dカードゴールドと組み合わせて旅費の支払いを分散させれば、複数枚の補償を同時に有効にできます。ポイント還元率も高く、普段使いのメインカードとしても優秀なので、海外旅行用と日常用を兼ねたい人におすすめです。複数枚の使い分けに興味がある人は、クレジットカード3枚持ち最強の組み合わせも参考になります。
海外で実際に保険を使うときの請求手順と必要書類
dカードゴールドの海外旅行保険はキャッシュレス診療に対応していないため、実際に使うときは「現地で立て替え→帰国後に請求」という流れになります。いざというときに慌てないよう、現地でやることと帰国後の手続きを事前に確認しておきましょう。
現地でやること(治療費の立て替えと書類の取得)
海外でケガや病気をしたら、まず病院で治療を受け、治療費をいったん自分で立て替えて支払います。その際、保険金の請求に必要な書類を必ず受け取っておくことが重要です。
具体的には、診断書・治療費の明細書・領収書が必要です。盗難の被害にあった場合は、現地の警察で発行してもらう盗難証明(ポリスレポート)も取得しておきます。これらの書類がないと、帰国後に保険金を請求できなくなる恐れがあります。
また、できればこの時点で東京海上日動カード保険デスク(0120-619-360)へ連絡しておくと、必要書類や手続きの案内を受けられます。海外からの連絡方法も事前に控えておきましょう。
帰国後にdカード保険デスクへ連絡する流れ
帰国後は、事故の起きた日を含めて30日以内に東京海上日動カード保険デスクへ事故の内容を連絡します。連絡後、保険会社から請求書類が送られてくるので、必要事項を記入して提出します。
提出する書類には、現地で受け取った診断書・明細書・領収書のほか、保険会社所定の保険金請求書などが含まれます。書類に不備があると支払いが遅れるため、案内に従って漏れなく揃えましょう。
審査が完了すると、後日指定の口座に保険金が振り込まれます。立て替えた治療費が戻ってくるまでには一定の期間がかかるため、現地ではある程度の支払い余力を確保しておくことが大切です。
請求でつまずかないための事前準備チェック
スムーズに保険金を受け取るために、出発前にいくつか準備しておくと安心です。まず、東京海上日動カード保険デスクの連絡先(0120-619-360)と、海外からの電話のかけ方をメモしておきましょう。
次に、補償の対象・対象外の項目を保険規定であらかじめ確認しておきます。歯科治療や持病の悪化などは対象外になりやすいので、心配な人は別途専用保険の加入も検討しましょう。
最後に、治療費を立て替えられるだけのカード利用限度額や現金の余裕があるかをチェックしておきます。高額な治療になると限度額を超える可能性もあるため、渡航先の医療費水準に応じて備えておくことが、いざというときの安心につながります。
dカードゴールドの海外旅行保険に関するよくある質問
最後に、dカードゴールドの海外旅行保険について、よく寄せられる質問と回答をまとめました。気になる項目をチェックして、出発前の疑問を解消しておきましょう。
海外旅行保険は自動付帯ですか?利用付帯ですか?
dカードゴールドの海外旅行保険は自動付帯です。旅行代金をカードで支払わなくても、カードを持っているだけで治療費用などの補償が有効になります。
ただし、傷害死亡・後遺障害の補償額だけは、旅費をdカードゴールドで支払うかどうかで変わります。旅費をカード払いすると最高1億円、未払いだと最高5,000万円です。より手厚くしたい人は、航空券やツアー代金をdカードゴールドで決済しておきましょう。
家族特約と家族カードはどちらがお得ですか?
補償を手厚くしたいなら家族カードがおすすめです。家族カード会員は本会員とほぼ同等の補償(治療費用最高300万円など)が受けられるのに対し、家族特約の対象者は治療費用が最高50万円と低めになります。
家族カードは1枚目が年会費無料なので、配偶者など頻繁に海外へ行く家族には家族カードを発行しておくと安心です。一方、家族特約は家族カードを作らなくても自動的に補償される手軽さがメリットです。補償の手厚さを取るか手軽さを取るかで選びましょう。
他のクレジットカードの保険と合算できますか?
一部の補償は合算できます。具体的には、治療費用・救援者費用・携行品損害などの「実費を補償する項目」は、複数のカードの補償額を合算して受け取れます。
たとえばdカードゴールド(治療費用300万円)とエポスカード(疾病治療費用270万円)を両方持っていれば、疾病治療費用は最大570万円相当の備えになります。一方、傷害死亡・後遺障害の保険金は合算されず、最も高いカードの金額が適用される点には注意しましょう。
別途の海外旅行保険にも加入したほうがいいですか?
渡航先によります。アジア圏の短期旅行ならdカードゴールドだけでも十分なことが多いですが、アメリカ・ハワイなど医療費が高い地域へ行く場合は、別途の海外旅行保険への加入をおすすめします。
これらの地域では治療費が300万円を大きく超えることがあり、カード付帯保険だけでは足りない恐れがあります。治療費用が高額または無制限のプランや、キャッシュレス診療に対応した専用保険を組み合わせると安心です。外務省も、海外では治療費が高額になりやすいことから海外旅行保険への加入をすすめています。なお、海外で受けた治療の一部は帰国後に公的医療保険から払い戻される海外療養費の制度もありますが、支給額は日本国内の医療費を基準に計算されるため、実際にかかった高額な治療費のごく一部しか戻らない点には注意しましょう。
通常のdカードでも海外旅行保険は使えますか?
いいえ。年会費無料の通常のdカードには、現在海外旅行保険は付帯していません。以前は29歳以下の会員向けに国内・海外旅行保険が付帯していましたが、2026年3月31日までの出発分をもって終了しました。お買物あんしん保険も同時期に終了しています(dカード GOLD・dカード GOLD U・dカード PLATINUMの付帯保険は継続)。
海外旅行保険を重視するなら、自動付帯で家族特約も付くdカードゴールドや、若年層向けのdカード GOLD Uなどを選ぶ必要があります。dカードゴールドUの評判・メリットが気になる人は、そちらの解説もあわせて読んでみてください。通常のdカードを海外で使う場合は、保険が付かないことを前提に、別途海外旅行保険へ加入しておきましょう。
保険金の請求に期限はありますか?
はい。事故が起きた日を含めて30日以内に東京海上日動カード保険デスクへ連絡するのが原則です。また、保険金の請求権そのものにも時効(一般に3年)があります。
帰国後はできるだけ早めに連絡し、診断書・治療費明細書・領収書などの必要書類を揃えて請求しましょう。期限を過ぎると保険金を受け取れなくなる恐れがあるため、現地で治療を受けたら、書類の取得と早めの連絡を心がけてください。